サイトコントローラーの全体的な役割について、以前、こちらの記事でお伝えしました。本記事はもう少し具体的に、サイトコントローラーと在庫管理について解説していきます。在庫管理の手間を増やさずにOTAなどにも展開していくことができますよ。
販路ごとの在庫管理
自社ホームページ、Viator、VELTRAなど、複数の予約サイトから予約を受け付けられるように展開していると、商品情報は多くのお客様に見ていただけるようになり、その分予約までたどり着くお客様も増えていきます。申し込まれた予約を一件ずつ見て、空き状況を確認し、1つずつ受付可否の返信をする、というリクエスト予約で対応していたら、販売先が増えるたびに予約対応の工数も取られてしまいます。
また、お客様から見ても、申し込み後に予約が確定するまでに時間がかかってしまうと、参加できるかわからない不安な時間ができてしまうので、これもあまり良くありません。
在庫設定してリアルタイム予約
予約サイトから申し込み後、確認の作業無しで、即時に予約を確定させるためにはしっかりと「在庫」を設定しておく必要があります。ツアーやアクティビティにおける「在庫」は最大受け入れ可能な人数となります。インストラクターが一度に見ることのできる人数が5名であれば在庫は「5」。バスでめぐるツアーであればバスの定員が在庫ですね。在庫に空きがあれば申し込み後に即確定するリアルタイム予約で商品を提供することができます。
予約サイトそれぞれが在庫を管理
通常、ViatorやVELTRAなどの予約サイトではそれぞれの管理システムがあり、そこから在庫を登録するため、各予約サイトで別々に在庫を登録する必要があります。個別に設定していると、展開する予約サイトが多くなればその分、管理工数も増えてしまいます。また、限りのある在庫数を手動で各サイトに振り分けていては、オーバーブッキングや売れ残りができてしまうため、とても非効率です。サイトコントローラーを使えば、オーバーブッキングの心配もなく、最大限にリアルタイム予約で各サイトに商品を提供し続けることができます。
サイトコントローラーの在庫管理
ここからは、自社サイト含めた予約サイトが3つ、在庫が「10」の商品を例として解説していきます。
サイトコントローラーがない場合、10ある在庫を、例えば「4, 3, 3」や「5 , 3, 2」などと、3つに分けて各予約サイトに在庫を設定したり、全て「10」で登録して、合計で10名分の予約が入ったら、全予約サイトで販売停止にするような手動の対応が必要になります。どちらもあまり現実的ではなく、前者の場合、売れ残りが出てしまう可能性があり、後者ではオーバーブッキングが発生してしまう可能性があります。
サイトコントローラーを使っている場合、サイトコントローラーに10を登録するだけで良いのです。予約サイトがサイトコントローラーの在庫数を確認し、サイトコントローラーが在庫数と予約人数から、予約の受付可否を判断します。そのため、予約数が合計で10になるまでリアルタイム予約を各サイトで提供し続けることができるようになります。10ある在庫を振り分けたり、販売停止にしたりする手作業は全く必要ありません。1箇所で在庫の管理ができるので、各サイトに在庫を設定するより、管理工数も削減できます。
専用在庫
サイトコントローラーの1箇所で在庫を管理し、連携している全ての予約サイトで同じ在庫を確認しながら予約を受け付けることになるので、全てのサイトで可能な限り予約できる状態で商品を提供し続けることができます。
しかし、時に、OTAの営業担当との約束でOTA専用の在庫を確保しておく必要があったり、自社サイトの予約を多めに受け付けられるように自社サイト専用の在庫を持っておきたいこともあると思います。そのような場合でも、サイトコントローラーに「専用在庫」を設定することができます。
専用在庫が設定された予約サイトAでは最大10名分の予約を受け付けることができ、予約サイトBとCでは最大5名分の予約までとなります。サイトコントローラー上で複数のサイトに対して必要な分だけ割り当てることができるので、販路が増えても管理の手間がそれに応じて増えていくことにはなりません。
販売停止
サイトコントローラーで全てのサイトに提供する在庫の管理ができるのと同じように、特定のサイトでは一時的に販売停止にすることもサイトコントローラーから制御できますよ。
まとめ
OTAなどの予約サイトに展開して販路を増やすことで、事業者様が提供する商品の露出が増えるので、売り上げUPにも繋がりますが、その分手間も増えてしまいそうなイメージがあるかと思います。確かに、サイトごとに初期設定や商品情報の作成など、販売開始までの作業は必要になりますが、サイトコントローラーを使った運用が始まれば、在庫管理はそれほど手間が増えるわけではないのです。工数をあまりかけずに在庫管理しつつ、販路を増やすことができるので、もしまだ使っていなければ、検討してみてはいかがでしょうか?