現地体験のサービスを運営する上で、切っても切れない最少催行人数をNutmegのシステムでどのように設定するのかを中心にご案内します。更に、予約管理の自動化についても触れていきます。

最少催行人数について

最少催行人数は現地体験特有の運営方法で、「ある特定人数の申し込みを越えたら催行します」というもの。言い換えるとここが事業者の損益分岐点です。

現地体験というサービスは事業者ではコントロールが難しい要素がいくつもあり、常に安定してお客様からの予約があるとは限りません。例えばこのような要素が考えられます。

・季節による変動(繁忙期と閑散期の差など)
・天候
・お客様の平均参加人数
・情勢(テロ、疫病、デモなど)

上記にあげたような不確定要素があっても固定費は発生します。
事業者とお客様がWin-Winになれるポイントが最少催行人数なのです。

従来までの最少催行人数管理の問題点

事業者を守り、お客様にも体験を楽しんでもらうポイント(損益分岐点)が最少催行人数だと説明しました。

大切な運営ルールなのですが、2021年の現在でも多くの事業者にとって最少催行人数の管理は面倒で省きたい作業の一つです。365日分の予約台帳にお客様からの予約を書きこんで(または入力)、1件1件管理をするという大変手間のかかるものだからです。電話やメール、ウェブサイトから申し込みがある度に現在の参加予定人数を確認して回答をしなくてはなりません。更に、商品毎に最少催行人数が違うということもごくごく普通ですのでスタッフによるミスも出てきます。

1日1件予約が入る事業者を例にして最少催行人数管理に費やす時間をざっくり出すと下記のようになります。

予約:1件/日
最少催行人数のチェックと回答:2分/件
年間の作業時間:365 X 2=730分(約12時間)

あくまで仮説の計算ではありますが、削れるならば削りたい作業時間ではないでしょうか?

Nutmegで最少催行人数の管理を自動化しよう

先にあげた最少催行人数にまつわる管理課題をNutmegは自動化してサポートします。またこれは無料プランのベーシックプランでもご利用できます

ここで言う自動化とは以下の判断をシステムが行い、所定の動作を行うことを指しています。

・最少催行人数以下の予約→催行は未確定としてお客様へ回答をする
・最少催行人数を越える予約→催行は確定としてお客様へ回答をする

リアルタイム予約の設定が必須

予約管理の自動化にはリアルタイム予約機能の設定が必須になります。
リアルタイム予約と最少催行人数の2つの設定がされることで、〇名以上は未確定、〇名以上集まったら確定という処理が自動化できるようになります。

最少催行人数以外の理由で即予約確定できない場合は注意!

リアルタイム予約(即予約確定)ができない理由は事業者それぞれあると思います。例えば、「人数が集まってもスタッフの確保ができないかもしれない」といったものです。システム上では最少催行人数との結び付けしかできませんので、参加人数以外の理由が大きく影響する場合には自動化は難しいことをご留意ください。

最少催行人数の設定方法

まず初めに最少催行人数を設定します。
設定を行うには、Nutmegに登録した商品の「商品編集」ページを開きます。
次に「方針(言語で英語を選択していたら”Policies”)」タブを開きます。
この中に最少催行人数を設定する箇所がありますので、半角数字で入力して保存を押すと商品に反映されます。※何も入力していないと最少催行人数はなし(0人)と認識されます。

最少催行人数は商品毎に登録をします。

子供や幼児を最少催行人数に含めるか

多くの現地体験では、子供や幼児といったお客様は大人よりも安く参加できます。最少催行人数=損益分岐点と考えると、子供や幼児は人数に含めずに予約管理をしたいという要望も多くなります。

子供や幼児を人数に含める・含めないの設定は詳細編集ページの「価格」から行います。Nutmegでは大人や子供といった区分のことを”ユニット”と呼んでいます。ユニット毎に”参加比重”という欄がありここで人数としてカウントをするのかを決めることができます。

よく使われる参加比重
0・・・人数にカウントしない
1・・・1名としてカウントする

シーン別

いくつかのシチュエーションを想定してどのように管理を自動化できるのかご案内します。またこれ以降は、分かりやすくするためにすべて最少催行人数は「2名」を前提として説明しますが事業者毎にこの人数は異なると思います。

2名人数以上の予約が入った場合

最少催行人数「2」に対して2名以上の予約が入った場合にはシステムが「予約確定」として自動処理を行います。予め送迎の設定もしていると、集合時間なども同時に処理されるため事業者は予約内容に間違いがないかのチェックのみで完了します。

2名以下の予約が入った場合

最少催行人数「2」に対して1名の予約が入った場合には、「予約未確定」として受付されます。

事業者はこの予約に対して、1名でも受ける・スタンバイ(仮予約)とする・却下するの3つの選択肢から処理を進めます。

一旦スタンバイとして受付をしたと想定しましょう。この後に、同じ希望に追加で1名の予約があった場合には、すでに1名が保留状態にありますので、2名とも予約確定として自動処理が行われます。※集合時間や送迎に関する情報も自動更新されます。

つまり、商品に最少催行人数とリアルタイム予約を設定するだけで予約処理に関わる作業を大幅に削減することができるのです。

在庫枠の中から最小催行人数によってリクエスト/リアルタイム予約を自動で切り替えます。

自社サイトで1名、旅行会社で1名予約が入った場合

最少催行人数「2」に対して自社サイトから1名、後日同じ参加日に旅行会社から1名予約が入った場合にはどうなるのでしょうか?

提携する取引先がNutmegの専用B2Bポータルサイトを使っていれば事業者の在庫を常に共有可能。上述のパターンでは、最初の1名の時点では予約は確定されませんが、旅行会社からの予約があったと同時に2名とも予約確定になります。

専用B2Bポータルサイトの詳細はこちらをご覧ください。

販売チャネルに対して在庫共有をしておくと、最少催行人数のハードルが下がります。

まとめ

現地体験商品を安定してお客様に提供するために、最少催行人数設定は必要となる場合があります。一方で、予約管理が煩雑になり時間を取られてしまうことは望ましくありません。リアルタイム予約と併用という条件付きですが、Nutmegのシステムである程度予約管理の自動化ができ、その分本来のサービスに集中することができます。

是非活用していただければ幸いです。