「SEO対策:予約サイトトップページの最適化」でNutmegを使ってトップページにおけるSEO対策を見てきました。この記事では次のステップになる「各商品ページの最適化」を行うための手続きやポイントを詳細に解説していきます。
各商品ページは個性を出す
予約サイトのトップページは集客の要として対策をしましたが、各商品ページはどのようにすれば良いのでしょうか。予約サイトの中でも唯一無二のトップページと違い、商品の数だけページがあるため「地域+カテゴリー」のようなものが使えません。
そこで各商品ページは、それぞれの商品が持つ個性を全面的に引き出して対策を行うことが重要になります。この個性を全面を出すことで予約サイトのトップページだけでは取れない「ロングテールなキーワード」を取ることができます。ではどのような点に気をつければよいか順番に見ていきましょう。
一般的な名前になっていませんか?
自社の商品やサービスを付ける時に、ついメニュー表に載せるような一般的なシンプルな名前を使ってしまがちです。
一般的な名前の例
・日帰りツアー
・半日ツアー
・ジェットスキー
・バナナボート
・パラセーリング
・パラグライダー
・ダイビング
・乗馬
・ATV、バギー
など
確かにお店に来てくれた方へメニュー表示として出すには良いのですが、数多くある現地体験のWebページの中で、検索結果で高い順位で表示してもらうためにはこういった一般的な名前だけでは物足りません。確かにこういったワードだけで検索をする場合は、お客様はそのカテゴリーで探していたり、そもそもこのワードのことを知りたいだけの検索かもしれませんよね。
こういった時は一般的な名前に加えて商品やサービスならではの具体的な個別表現が必要です。詳しくは使うキーワードの考え方で解説します。
提供する商品やサービスの内容がひと目で分かりますか?
一般的な名前に加えて、検索結果に表示されたリストの中で興味を持ってもらうための対策が必要です。せっかく商品やサービスならではの表現を入れたけど、内容が分かりづらいとなかなかクリックして見てもらえません。
そこで可能な限り「商品タイトル」だけでそのサービスの内容がひと目で分かることが大事になってきます。詳しくは商品タイトルの付け方の記事で解説していますので、こちらをご覧ください。
特徴や差別化ポイントを出していますか?
お客様に検索結果で興味を持ってもらった時に、これは面白そうだから中身を見てみようとお客様を納得させるための付加価値が必要になってきます。付加価値?と難しく捉えてしまうかもしれませんが、要は自社の商品やサービスの「特徴や売り出したい点」、つまりり「差別化のポイント」を全面に出すことです。
実際の付加価値の説明はこちらの記事で詳しくしていますのでご確認ください。
SEO向けにできるコンテンツ対策
注意したい点を理解したところ、このようなSEO向けの最適化がNutmegでどのように行うか見ていきたいと思います。
商品タイトル(必須)
商品ページの中で一番大事なのが「商品タイトル」です。商品やサービスの内容や個性を表すとともに、検索結果で一番目立つ部分でもあり、ここをどう上手く使うかで、検索結果で興味を持って訪れてくるか左右されます。実際にはhtmlとして「title」タグを使い、「head」内に記述をする必要があるのですが、Nutmegならツールから簡単に設定可能です。
タイトルの文字数は30文字以内がおすすめ
商品タイトルに関しても予約サイトのトップページと同様で、検索結果の表示を最適化するにはタイトルは30文字以内、もしくは最大でも40文字以内がおすすめです。以下予約サイトトップページの最適化でも解説した検索エンジンのルールです。
PCでの検索結果の最大表示は全角で約30文字(2020年時点)、スマホでの検索結果の最大表示は全角で約40文字(2020年時点)になっています。
SEO対策:予約サイトトップページの最適化
この文字数を超えると検索結果では見切れて短縮表示されてしまいます。つまり全角30文字以内で書いておけば、PCでもスマホでも基本的にはすべて表示されます。
もし30文字で収まらない場合でも、40文字以内ならスマホではすべて表示されます。
どうしても40文字以内に収まらないという方がいたら、前半の40文字以内に大事なキーワード(詳細は後述)を詰めて、後半部分はあまり大事ではないワードを置くようにしましょう。
管理画面からの設定方法
Nutmegでは「商品情報」にある「商品名」を入力することで、この「商品タイトル」も自動的に設定することができます。
このように文字を入力すると自動的に文字数をカウントしてくれるので、目安となる30~40文字部分を重点的に書くことをおすすめします。
設定後のサイト上の表示
実際に設定すると、各商品ページではこのように表示されます。検索エンジンの検索結果と同じにできるので分かりやすいですね。
商品の紹介文(必須)
続いて大事なのは「商品の紹介文」です。こちらもトップページと同様に、商品内容を補足して魅力的に伝え、興味を持ってもらいサイト訪問に繋げる大事な部分です。タイトルほどではありませんが、分かりやすく簡潔な文章はタイトルを補足して商品やサービスをより魅力的にしてくれます。実際にはhtmlとして「meta descripion」タグを使い、「head」内に記述をする必要があるのですが、Nutmegなら同じくツールから簡単に設定や編集が可能です。
紹介文は80文字以内に大切なことを記載するのがおすすめ
こちらもトップページで同様で、検索結果の紹介文表示を最適化するには最低80文字以内、最大でも120文字以内がおすすめです。以下予約サイトトップページの最適化でも解説した検索エンジンのルールです。
PCでの検索結果の最大表示は全角で約100~120文字(2020年時点)、スマホでの検索結果の最大表示は全角で約50~80文字(2020年時点)になっています。
SEO対策:予約サイトトップページの最適化
タイトルと同様にこの文字数を超えると検索結果では見切れて短縮表示されてしまいます。では紹介文は何文字で書くのが良いのでしょうか?両方対応するなら80文字までは大事な情報を詰め、80~120文字の中は補足的な情報をいれるのがおすすめです。
なお、スマホの方がタイトルは最大文字数が多く、紹介文の最大文字数が短いのは、スマホユーザーは限られた短い時間で検索することが多いので、PCのユーザーよりも判断時間を短くして使っている行動に基づいているそうです。
もしWebサイトのアクセス解析をした上でスマホユーザーが多いのであれば、よりスマホ向けに最適化するのがおすすめです。
管理画面からの設定方法
Nutmegでは「商品情報」にある「紹介文」を入力することで、この「商品の紹介文」も自動的に設定することができます。
このように文字を入力すると自動的に文字数をカウントしてくれるので、目安となる80~120文字部分を重点的に書くことをおすすめします。
設定後のサイト上の表示
実際に設定すると、各商品ページではこのように表示されます。検索エンジンの検索結果と同じにできるので分かりやすいですね。なお紹介文は120文字以内に入りきらなくても全く問題ありません。Webサイトを見てくれる方に向けて、改行などを使って見やすく魅せましょう。
その他の情報(任意)
タイトルと紹介文ほどSEOに直接的な影響はありませんが、以下の各種情報を充実させることで間接的にSEOに効果を発揮します。
- ハイライト
- スケジュール
- 追加オプション・送迎
- ツアー情報
というのも、商品やサービスの内容をしっかりと丁寧に記載することで、商品ページのコンテンツとしての質が上がります。項目をシンプルに淡々と書くだけでは、お客様が知りたいことを上手くカバーすることができません、
例えばスケジュール。10時にどこに着いて、11時にそこから出て他に向かう。16時に終わるだけのシンプルなものでは、一体具体的に何ができて、その何が魅力なのか分かりませんよね。
こういったお客様が知りたいと思う情報を入れることで検索エンジンはページのコンテンツを高く評価してくれるのです。各項目の詳しい最適化は各ページで紹介していますので、そちらを参照ください。
使うキーワードの考え方
トップページでは「地域+カテゴリー」が取りたいキーワードとご紹介しましたが、商品ページはどうでしょうか?こちらも同じくお客様がどのように検索するかを参考にして設定する必要があります。
お客様はどのように探すことが多いのか?
トップページではお客様が最初に「地域+カテゴリー」で探すことが多いと理解しましたが、こういったワードで様々な商品を見ていくうちにい、どのように検索条件の変化が起きるのでしょうか。
自分好みの詳しい条件へ
地域+カテゴリーで探し始め興味を持ったら、今度はより自分好みの条件で詳しく検索したくなりますよね。例を見ていきましょう。
検索条件の変化例
・当初:「サンフランシスコ ワイナリーツアー」で検索
-> 様々なワイナリーにいけるツアーがあることを発見。またワインの産地別に行き先も選べることが分かった。ただ、行きたい有名なワイン産地のナパバレーは移動に時間がかかってしまうため、朝早くから出発できるツアーを探したい。もしくは半日でいける近場の産地でも良いと他の選択肢も検討し始めた。
・詳細なワードで検索:「ナパバレー ワイナリーツアー 午前発」、「サンフランシスコ ワイナリーツアー 半日」
上記のように情報を知ることで、より自分のやりたいことの条件を反映させた検索へ移っていきます。特殊な条件(当日でこのあとすぐ参加したり、当初から有名ですぐに満席になってしまうサービス)なら別ですが、一番最初に検索したワードで最後の予約まで行く人はなかなかいません。この詳しいワードの検索を上手く取りにいくのが各商品ページのSEO対策の肝となります。
ロングテールなキーワード狙い
上記のような詳しい条件のキーワードを取ろうとすると、通常の地域やカテゴリーだけでは対応できない「ロングテールなキーワード」を狙っていく必要があります。
こういった細かい条件を上手くタイトルや紹介文に使うことで、より具体的なニーズを取り込んで予約に繋がりやすいWebサイト集客に繋げることができます。
また、ニーズは具体的であるほど上位表示もされやすくなります。具体的なニーズ=探してもすぐには見つからない切実な悩みとも言えます。このニーズを射止めるようなキーワードを上手く使えば集客のみならず、すぐに予約に繋がる訪問者をゲットできる確率が大幅に高まります。
以下ロングテールなキーワードの例です
・幼児も参加可能、◯歳から参加可能、家族連れに好評
・荷物の預かりOK、器材運搬付き、◯◯無料貸し出し
・日本人ガイド確約、公認ガイド確約、オーディオガイド付き
・到着日に参加可能、出発日に参加可能、〇時までに戻れる
・空港へお送り、駅へお送り、指定場所へお送り
・有名な〇〇のランチ付き、ディナーメニュー◯◯確約
・前方座席指定、選べる座席、窓際席確約
・アップグレード無料、自動アップグレード有り
詰め込みすぎに注意
ロングテールなキーワードを狙いたいからと言って、タイトルや紹介文に様々なキーワードを詰め込みすぎるのは禁物です。それぞれ検索結果で表示される最大文字数制限があるため、一番求められているだろうニーズを絞りに絞って入れることをおすすめします。
つまり、自社ならではの強みや競合がやっていないような差別化ポイントを全面に押し出すことが必要になります。各商品ページ1つに最大でも2~3つくらいの差別化ポイントを上限としてフレーズを考えてみてください。
タイトルの書き方
では実際にタイトルの書き方をご紹介します。上記の通りひと目で分かり、かつ特徴や差別化を入れて30~40文字で記載するのがおすすめです。具体的な例を見ていきましょう。
悪い例
例1
・ナパバレーのワイナリーツアー
-> トップページのような地域+カテゴリーの分類になってしまっています。これでは一般化しているのと、特徴や差別化ポイントがありません。本来はカテゴリーページなどに使うキーワードになっています。
例2
・現地有名IT企業へのオフィス訪問ツアー
-> 有名企業が何か分からず内容を見なくてはいけません(ひと目で分からない)。またオフィス訪問で何ができるのか特徴がないですよね。
例3
・ラスベガス日帰りカジノツアー
-> どこにでもありそうなタイトルで内容が分からないだけではなく、差別化ポイントが全く見えません。
良い例
上記のダメな例を書き直して見るとこのようになります。
例1~3
・<当社独占>ナパバレーの有名ワイナリーを巡る試飲ツアー(限定ボトルのお土産付き)(40文字)
・【Apple本社訪問確約】最先端IT企業のオフィス内部見学ツアー※記念入館証付き(40文字)
・【1泊2日】専用リムジンで行くラスベガス有名カジノ豪華ホッピングツアー(35文字)
タイトルには括弧を使うと見やすい
上記の例にもあるように、様々な括弧文字を最初や最後につけることで少し見やすくなります。この括弧内は差別化ポイントや特徴を出すのに最適で、タイトルの中でより際立たせて使うことができます。
細かいテクニックですが、より魅力的にタイトルを見せてサイトへ誘導するための大事な部分になりますので是非実践してみてください。
紹介文の書き方
紹介文はトップページと同様に80文字以内に凝縮して書いていくのがポイントです。タイトルだけでは伝わりきらないことを補足として伝えることでよりクリックをしてもらうようにします。
悪い例
例1
・タイトル:<当社独占>ナパバレーの有名ワイナリーを巡る試飲ツアー(限定ボトルのお土産付き)
・紹介文:ナパバレーにある有名なワイナリーを当初が厳選して提供。ワイナリーで作られているワインをその場でテイスティングすることができます。お土産もついているのに旅の思い出になりますよ。(87文字)
-> 単なるタイトルの説明文になってしまっているため、実はあまり意味がありません。もっと具体的な情報を載せて、より興味を惹きたいところです
例2
・【Apple本社訪問確約】最先端IT企業のオフィス内部見学ツアー※記念入館証付き(40文字)
・紹介文:誰もが憧れるあの企業のオフィス内部が見れる限定の見学ツアー。外見の見学から始まり、オフィス内部へご案内します。見学後は記念の証としてなんと入館証をプレゼント(106文字)
-> こちらもタイトルだけで分かることを繰り返し説明しているだけになります。より具体的にできることや補足的な情報が欲しいですよね。
タイトルがせっかくインパクトがあるものになっているのに、紹介文で似たようなことを書いても意味がなくなってしまいます。インパクトはタイトル側に寄せて、紹介文は文字数の関係でタイトルに入れられなった補足的な情報を上手く取り入れましょう。
良い例
上記のダメな例を書き直すとこのようになります。
例1
・タイトル:<当社独占>ナパバレーの有名ワイナリーを巡る試飲ツアー(限定ボトルのお土産付き)
・紹介文:コンクールで金賞を受賞したワイナリーと当社が独占契約。各ワイナリ―では味や年代が違う2種類のワインをたっぷり試飲できます。お土産には市場には出回らない限定ボトルが付いたお値打ちツアーです。(94文字)
例2
タイトル:【Apple本社訪問確約】最先端IT企業のオフィス内部見学ツアー※記念入館証付き(40文字)
・紹介文:普段は入れないAppleの執務スペースが見学できる限定ツアー。まるで自分が働いた気分でオフィスの雰囲気や働く人達の空気感を感じられます。最後にはあなたの名前が入った世界1つだけの入館記念証をプレゼント(100文字)
文字数がオーバーしても大丈夫
商品ページの紹介文はSEO向けの最適化も大事ですが、商品ページ自体を見てもらうためにも利用されています。なので、紹介文の最大文字数に囚われて、もっと伝えたいことや魅力的なことがあるのにこれ以上書けないと悩む必要はありません。
SEOに反映される最初の80~120文字は凝縮された文章が良いのですが、それを超えた分は文字数を気にせず見られるWebページとして遠慮なく伝えたいことを記載しましょう。ここでは必要に応じて改行を使って見やすく整えることも大事な要素です。
また、紹介文だけではなかなか整理できなかったり、文章量が逆に多すぎて読みづらくなってしまう場合は別途「ハイライト」を使うことで上手く解決もできます。
まとめ
各商品ページのSEO最適化はご理解いただけたでしょうか?商品やサービスの核となる「特徴や差別化ポイント」が大事ということがお分かりいただけたと思います。
パンフレットやガイドブックなどの紙面と比較しても、Webサイトは商品名をある程度長くつけられることが特徴です。そこを上手く使い、シンプルなだけの商品名や紹介文はやめて、是非個性溢れる文章やフレーズを使いこなしてください。
この商品別の対策を行うことが、最終的にオンライン集客の大きな差となって現れてきます。というのも、大手の予約サイトなどは、この商品ページからのオンライン集客が最低でも3割、多いと5割も占めるとても大事な集客ページとなっています。いかに商品ページを最低化して集客に繋げているか分かりますよね。(裏を返すとトップページ単体からの集客は大きくないのです。)
もし自分だけではなかなか良いワードや文章にならない方は、専門スタッフに相談できるスポットサービスもおすすめです。