予約サイトの顔と言える大切な商品のタイトルの付け方のポイントをご案内します。現地体験の魅力をしっかりと伝えながら、オンライン予約を増やす商品ページを目指しましょう!

現地体験の商品名の付け方

オンライン予約の受付において商品タイトルはとても重要なものです。例えば観光ツアーであれば、土地の景観の美しさや文化など伝えたい事が多くあり、ガイドの想いも詰まっているのだと思います。

お客様が購入したいと思う商品名とはどういったものでしょうか?
アピールしたいことをできるだけ盛り込んだもの?競合会社との違いを明確にしたいもの?

始めに事業者(催行会社)がオンライン予約を促進する際に気を付けるべき商品名の付け方について4つのポイントをお教えします。

商品タイトルの構成要素

商品タイトル決定には試行錯誤が必要で、絶対的な正解はありません。
ですがそれでは何が正解か迷ってしまうと思いますので、スタート地点でのおすすめの表記方法をご紹介します。

現地体験における商品タイトルは大きく分解すると以下の要素で構成されてます。

・固有名詞や一般的な名前(単語)
・商品の特徴
・付加価値
・ロングテールを狙うキーワード

原則として、上から順に重要度が高くなります。

それぞれの構成要素について詳しくみていきましょう。

固有名詞や一般的な名前(単語)

固有名詞とは例えば”富士山”や”オペラハウス”と言った誰にとっても同じ認識とされている単語のことです。
一般的な名前とは例えば”スカイダイビング”や”体験ダイビング”といった単語のことです。

お客様は検索初期段階ではこれらキーワードで検索をすることが多く、固有名詞は必ずタイトルに含めるようにしましょう。
商品タイトルは検索サイトへのSEO上でも大変重要な部分ですから、固有名詞を含めることはWebサイトへの訪問数を増やすことに直結します。

以下は固有名詞「ケアンズ」と一般的な名前「スカイダイビング」を半角スペースで区切り、商品タイトルに含めたもので、これが最もスタンダードな形です。

<例>
ケアンズ スカイダイビング 上空6,000メートルからの絶景ジャンプ ビーチランディング確約 無料送迎付き 

配置は必ず冒頭とは限らない

以下例をご覧ください。

<例>
山梨 スカイダイビング 上空から富士山を一望!
【富士山を上空から眺める】スカイダイビング 山梨○○町発

この2つはどちらが間違っているということではありません。スカイダイビングを体験したいお客様は”山梨で探している”のか”富士山を空から見てみたい”のかどちらが多いでしょうか?どちらの例でも固有名詞と一般名称は含めていますので単純なSEO対策としては効果は同じです。クリックしたいウェブサイトとお客様の目に映るかどうかは、お客様の視点で組み立てているかにかかっています。

商品の特徴

固有名詞や一般的な名前に加えて、検索結果に表示されたリストの中で興味を持ってもらうための対策が必要です。固有名詞は競争率が高くなりがちですので、検索結果の中で埋もれてしまうともったいないですよね。Webサイトに訪問してほしいお客様を思い浮かべて商品を一言でまとめるつもりで特徴を書き出しましょう。”一言で”というところがミソです。あまり長くなると要点がブレてしまうからです。

商品の特徴と後述の付加価値は分けて考えます。付加価値は字のごとく基本商品・サービスへの”付加”要素ですので、まずは商品そのものにフォーカスします。

スキューバダイビングの体験ダイビングの商品ページを例に見てみましょう。

<例1>
宮古島 10歳から参加できる体験ダイビング

この例では”お子様も一緒に楽しめる体験ダイビング”という商品の特徴を一言にまとめたものです。2020年12月現在、Googleで「宮古島 体験ダイビング」と検索すると90万件のページがヒットします。この中でたった一つのページを見つけてもらうわけですから、このように特徴を書き出せれば、お客様も迷わずにページに訪問できるというわけです。

<例2>
グレート・バリア・リーフ 体験ダイビング 世界遺産の海で2ダイブ!

例2は”世界遺産”で”2ダイブ”という特徴を合わせたものです。例1では特徴を名詞の前に置きましたが、例2では後にしています。このように配置には正解はありませんので、試行錯誤を繰り返します。

Googleの検索結果には商品タイトルの左からPC30文字、モバイル40文字までが表示されます(2020年現在)。現地体験が「何であるのか」をシンプルに表すことができれば、お客様のページ訪問が期待できます。

付加価値

他社との差別化のために行っているアピールポイント、すなわち付加価値も付け加えましょう。

ここでも、Webサイトに訪問してほしいお客様を思い浮かべそのターゲット層に合った付加価値を書き出すように注意します。

先ほどのダイビングの例に付加価値を加えてみます。

<例3>
宮古島 10歳から参加できる体験ダイビング <水中で会話ができる無線機 無料レンタル>

この商品のターゲットは家族ですね。水中で会話ができるという付加価値があると、両親にとっては嬉しくありませんか?こういった価値を明記すると検索結果でも目を引きますし、予約率も高まります。

<例4>
グレート・バリア・リーフ 体験ダイビング 世界遺産の海で2ダイブ! 日本人ガイド確約

海外でのダイビングで日本人ガイドが確約となると安心できますね。これも付加価値となります。付加価値は例5のように冒頭に置いて強調することもできます。

<例5>
日本人ガイド確約グレート・バリア・リーフ 体験ダイビング 世界遺産の海で2ダイブ

どちらが正解かというものはありません。タイトルによる訪問者数や予約率などのデータを取り、より結果の優れたものを選ぶのがいいでしょう。例5では【】の記号を使用しています。こういった工夫で見やすくすることもおすすめです。検索結果に表示できる文字数はPC30文字、モバイル40文字なので文字数は計算してタイトルを作りましょう。

付加価値の注意点

付加価値に想いを込めるあまり、お客様にとって必要のない情報を貴重な商品タイトルに費やすことがないようご注意ください。できるだけ主観的な表現は避けるようにします。

例えば「地域(業界)No.1」、「地元で人気」といった言葉は魅力的に思えますがお客様にとって本当に欲しい情報ではないと思います。

他にも、「昼食付」ということをアピールするツアーが実際によく見受けられますが、具体的な一言を入れるだけでグッと魅力的な付加価値に生まれ変わります。

<悪い例>
シドニー観光&世界遺産ブルーマウンテンズツアー 昼食付き

<良い例>

シドニー観光&世界遺産ブルーマウンテンズツアー オージーミートパイ&ハンバーガーランチ付き

5泊程度の海外旅行で食べられるランチは4~5回ですので貴重な1回が何なのかを書き出すとお客様には魅力的に映ります。こういった例はランチ以外の例にも言えると思いますので具体的に書くということを意識しましょう。

ロングテールを狙うキーワード

ロングテールとはニッチなカテゴリなどを指す言葉です。ロングテールを狙うキーワードとは、「特定のお客様にとっては必須・優先度の高い条件やサービス」を表すものです。

たとえば以下はロングテールなキーワードの一例です。

・幼児から参加可能、◯歳から参加可能、家族連れに好評
・荷物の預かりOK、器材運搬付き、◯◯無料貸し出し
・日本人ガイド確約、〇〇公認ガイド確約、オーディオガイド付き
・到着日に参加可能、出発日に参加可能、〇時までに戻れる
・空港へお送り、駅へお送り、指定場所へお送り

これらキーワードを含める効果として、想定していたターゲット以外のお客様へもリーチできる可能性が高まります。

ただし、ロングテール・キーワードは無限に出てきますので入れても1~3つ程度に収めましょう。それ以上お客様にアピールしたい場合には、商品ページ内の詳細やハイライト、スケジュール欄で記入していきます。

最後に、ロングテールキーワードを商品名に入れた例をご紹介します。

<例>
シドニー観光&世界遺産ブルーマウンテンズツアー 「世界一の朝食」 Bills(ビルズ)のパンケーキ付き <空港から直接参加可能/日本語ガイド/バス内Wi-Fi>

<>、/などの記号で見やすくなるように工夫も凝らすと良いですよ。

商品名テンプレート

ここまでにご紹介した商品タイトルの付け方を使ったテンプレートをいくつかご紹介します。組み合わせて使うなどカスタマイズもしていただけます。

<現地体験>
基本パターン
世界遺産キュランダ観光ツアー スカイレール&キュランダ鉄道往復利用 コアラ抱っこ写真付き <ホテル送迎/昼食込/日本語ガイド>

付加価値強調パターン
【全員にコアラ抱っこ写真付き】世界遺産キュランダ観光ツアー スカイレール&キュランダ鉄道往復利用 <ホテル送迎/昼食込/日本語ガイド>

<入場チケット・レストラン系>
基本パターン
〇〇美術館入場チケット 並ばない優先入場プラン
〇〇劇団チケット予約 「〇〇(作品名)」

付加価値強調パターン
【並ばない優先入場】〇〇美術館入場チケット
【座席カテゴリ選択可】〇〇劇団チケット予約 「〇〇(作品名)」

SEOを意識したタイトル付け

商品タイトルを付ける際に、SEOを意識するかしないかで大きな差が出ます。

シュノーケルとスノーケルはどちらも一般的に認識されている単語です。では、お客様は予約サイトに行きつくためにどちらのワードで検索をかけるのでしょうか?

現地体験に参加意欲のある方はどのように検索をかけるのでしょうか?富士山+ツアー?それとも富士山+ツアー+ハイキング?

事業者の顧客ターゲットが明確なほどタイトルで表現するキーワードも絞られます。逆に、広くターゲティングする場合にはお客様の検索傾向に仮説を持って検討するのがいいでしょう。

”Keyword Map”といったキーワード間の関係を可視化した有料サービスが外部にはありますのでそれらを効果的に活用するのもおすすめです。一部の大手予約サイトはこういったサービスを駆使してページの最適化を行っていますが特別なシステムを使っているわけではありません。基本的にはお客様の傾向を上述のサービスなどで補完して調べながらページを更新しているのです。つまりコツさえつかめば、旅行会社に頼る必要はないのです。

表記を統一する

一定のルールをサイト内で持たせることができればお客様・クローラー両方にとって「見やすいサイト」と判別され、WEBサイトに訪問したお客様の予約率を高めることに繋がります。

より見やすい商品タイトルを目指す2つのポイントをご案内します。

全角/半角

SEO的にはどちらでも構いませんので自社内で統一しましょう。
日本語は全角、英数字は半角を使うといった具合です。

タイトルの単語と単語の間は半角スペースにする、付加価値は<>で囲むなど一定のルールが守られることでお客様にとって分かりやすいサイトになります。

記号

こちらもSEO的な意味合いは少ないため自社のルールとして設定をしましょう。
あまりに記号が多いと文字数カウントが進み、検索結果に表示されるべき言葉が切れてしまうことがありますのでそこには注意が必要です。(PC30文字、モバイル40文字以内に収めるようにします)

ルール設定の例としては、カタカナが続く場合には・(ナカグロ)を使うというような形です。

記号の中には環境依存文字というものが存在します。「🈦(四角で囲まれた”演”の字)」は環境依存文字の一つで、この記事を読まれている方でも文字化けしている方がいるかもしれません。このように、一部のデバイスでは表示できない文字は使わないようにしましょう。
中華系の漢字も日本の環境では表示されないことがあります。例えば有名な台湾の九フン(イに分)も環境依存文字です。

その他に気を付けるべきポイント

ここまで商品タイトルを決める大切なルールをご紹介してきました。最後に気を付けていただきたい4つのポイントをご紹介します。

トライ&エラーで精度を上げる

商品タイトルに絶対的な正解はありません。SEOを意識しすぎて機械的なタイトルでは人を惹きつけませんし、情緒的過ぎても検索性が上がりません。
これまでにご紹介した方法を試しながら、何が一番自社の商品にピッタリ合うか、どのパターンでお客様が予約に至ったのかを見極めることが大切です。

必ず意識していただきたいのは、各商品名には統一性を持たせることです。一定のルールのもとで効果検証を行いましょう。

専門用語は使わない

使用するキーワードは一般的に認知されているものを選びましょう。特にリピーターの多いカテゴリ(例えばダイビングなど)は知らず知らずのうちに専門用語を使いがちになります。素人目線に立ってウェブサイトを俯瞰することをおすすめします。

主観的、抽象的な表現は控える

主観的なPRは控えめに。ただ、まったくPRしてはいけないということはありません。大切な付加価値は商品タイトルに含め、書ききれないものは商品詳細に入れましょう。

販売チャネルを通して一貫性を持つ

一つの成功事例を共有します。
ある事業者のオーナー様で、商品名に強い拘りのある方がいました。オーナー様はタイトル文頭に必ずとある言葉を置くと決め、契約するすべての旅行会社のウェブサイトやパンフレットのタイトルも徹底して統一させたのです。結果として類似商品が数多くあるツアーカテゴリの中でブランディングに成功しその地域のリーディングカンパニーに成長しました。

まとめ

商品タイトルはまさに商品・サービスの顔であり予約率に関わるポイントです。

お客様が必ず検索する固有名詞や一般的なキーワードを使い、具体的な説明や付加価値を見やすく組み込み魅力的な商品名をつけましょう。商品名には100%の正解はありません。お客様の反応を見ながら変更と検証を繰り返し最適な形を見つけていただければと思います。

Nutmegのプレミアムプラン以上をご利用の場合には、専門スタッフが最適な商品タイトルのアドバイスをさせていただきます。