サイトは作ったけど、あまり人が来なくて予約が入らないとお困りの方へ。SEO対策やSNSを使った集客など様々な対策ができますが、その中でも比較的取り組みやすく、短期的に効果が得られるのがオンライン広告です。

この記事ではサイトを運営するにあたって知っておきたい、サイト広告の基礎を解説します。

広告の必要性

サイトを運営していると、なかなか訪問者が集まらないという悩みに直面することが多いですよね?サイトへ集客ができないと予約や売上に繋がらないので、なんとかしないといけません。

SEOやSNSなどのオンライン集客方法に加えて、なぜオンライン広告が必要なのかを見ていきたいと思います。

露出の難しさ

サイトを作ったら、後は自動的にお客様がサイトに訪れてくれると勘違いされている方が多いのではないでしょうか?残念ながらサイトを作っただけでは簡単にサイト見つけて、訪れてくれません

お客様にサイトを見つけてもらい訪問してもらうためには、露出を行った上でサイトに誘導を行う必要がありますよね。検索エンジンであれば上位に表示されたり、SNSであればより多くのお客様に観てもらう必要があります。

こういった露出を確保するのは簡単ではありません。SEO対策を行って狙ったキーワードで上位表示を狙ったり、SNSの投稿やコミュニケーションを通じて見てもらう必要があります。

リーチできるターゲットの違い

露出に加えて考える必要があるのが、集客できるお客様の質です。一定の目的を持って探している人は比較的集客が行いやすいですが、目的がまだ明確ではない方へのリーチはなかなか難しいのです。

例えば、何かがしたいと思ってGoogleで検索をする人は、特定のキーワードだったりで探すので、ここに対してSEOで行った上位表示が効いてきます。一方で漠然と面白そうなものやお得なものがないかなーと探している人は、SNSで様々な投稿を見たりして情報を集めますよね。

こういったターゲットの違いを考える必要があり、今行っている対策や施策だけでカバーできているのかを考えないといけません。

広告で補うと考える

露出やリーチできるターゲットに関しては、SEO対策やSNSでの集客である程度は対応を行うことができます。ただし、その対応には大きな労力や時間を費やす必要があるのも事実です。

この反面、オンライン広告では露出の拡大しやすいですし、狙ったターゲットだけにリーチを行うこともできます。つまり集客のメインではないものの、自分だけでは対応が難しいところを穴を埋める感覚で使うことができるのです。

違う観点から捉えると、本当に大事な部分は自分自身でSEO対策やSNS集客を行えば良いのですが、それ以外を広告に任せることができると言えますよね。実は上手く広告を使ったほうがトータルの運営工数だったり、費用を抑えることができるのです。

オンライン広告ならではのメリット

通常の一般的な広告宣伝手法(CM・チラシ・ポスター・媒体掲載)に比べると、オンライン広告はより多くのメリットがあります。

これにはオンラインならではの特性が影響していますので、1つずつじっくり見ていきましょう。

ターゲティングができる

オンライン広告の最大の特徴は、リーチできるお客様 = 「オーディエンス」のターゲティングができることです。一般的な広告は、オーディエンスはこの層だろうというある種の仮定に基づいて行いますが、オンラインではそれがより明確になっています。

単純なデモグラ情報(年齢・性別など)に加えて、住んでいるような地域興味のあることまでを細かいターゲティングを行うことができますよ。

ターゲティング方法の詳細は別の記事で紹介しますが、ポイントは自社が狙いたいオーディエンスだけをターゲティングすることができるという点です。普段はリーチができない層や、補いたい層だけに使うことができますよね。

直接アクションできる

オンライン広告は、基本的にはそのままお客様のアクションに繫げることを目的としています。現地体験のサービスであれば、そのまま予約したりお問い合わせを受けたりですよね。

これは実は画期的なことで、オフライン広告では更に1つのアクションが入ってしまうため、広告経由の成果 = 「コンバージョン」が落ちてしまうのです。例えばCMやチラシを見たお客様がウェブサイトを検索したり、媒体掲載を見たお客様がQRコードを読み取ったりです。何かをするためには1~2つのアクションを行うため、どうしてもハードルが少し高くなってしまうのです。

オンライン広告では、リーチしたオーディエンスが興味を持った時に、そのまま直接行動ができるのが強みになっていますよ。

数値が見える化できる

オンライン広告の特徴としては、広告の費用対効果が数値化されて見えるという部分です。どのくらいのお客様に露出ができたのか、そのうち何人がサイトまで来たのか、最後に何人が予約したかといった具合です。

これはとてつもなく大きなメリットで、数値が見える化されることで、広告への予算配分や期待効果が簡単に計算できて判断することができます。

例えば1日10人の予約を追加で取りたいなら、1日の予算を5万円にすることが達成ができるといった具合いです。オンライン広告では、1予約あたりの獲得するための単価(CPA)が見れるので、これに基づき逆算で予算の設定が行えるのです。

各数値の細かい意味や使いかたは、別の記事でご紹介します。

オンライン広告の種類

ではいったいどういうオンライン広告があるのか見ていきましょう。様々な種類の広告がありますので、是非その特徴を覚えてくださいね。

リスティング広告

皆さんお馴染みのGoogleやYahooの検索結果に表示される広告です。検索結果(リスト)に意図的に広告を入れられることから、リスティングと呼ばれています。

検索結果に出てくる

このリスティングは、特定のキーワードで検索された時に連動して出てくるのが特徴です。狙いたいキーワードがある場合は、このリスティングが最も使いやすいオンライン広告になっていますよ。

リスティングの概要を簡単にご紹介しておきます

  • 入札するキーワードを設定する
  • 1クリックごとの課金体系(CPC = Cost Per Click)
  • 1日あたりの予算を設定することで、予算内で自動的に広告を表示してくれる
  • 基本的にはテキストを使った広告がメイン

主にGoogleやYahoo、Bingなどの検索エンジンが直接提供していることが多い広告サービスです。

ディスプレイ広告

検索結果とは対照的なのがディスプレイ広告です。何も検索しなくてもメディアやSNSに広告が出てくることがありますよね?これはお客様がアクションをしなくても、人が集まっているところに露出を行ってリーチできるという拡散する考え方に基づいています。

Yahooのトップページ

またの名前をバナー広告とも言われますが、興味を持ってくれそうなオーディエンスに対して自動で広告を表示することで、クリックをしてもらうのが特徴です。ディスプレイ型の広告には様々な種類があるのですがが、簡単に概要だけ記載しておきます。

  • 広告を表示するオーディエンスを決める
  • 1クリックごとの課金体系(CPC = Cost Per Click)、もしくは広告の表示回数(インプレッション)ごとの課金体系(CPM = Cost Per Marekting)
  • 1日あたりの予算を設定することで、予算内で自動的に広告を表示してくれる
  • 基本的にはバナーを使った広告

ディスプレイ広告は1つ1つのメディアが提供しているというよりは、ある種の広告集約サービス(DSPやSSP)を通じて行うことができるため、先程のGoogleやYahoo、主要なSNSなどの大手が提供しているサービスになっていますよ。

リターゲティング広告

特定の条件を満たしたオーディエンスにだけ使うのがリターゲティング(リマーケティング)広告です。例えば1度広告をクリックしたお客様や、1度サイトに訪問したお客様に絞って広告を出すことができます。

ある1つのサイトを見たら、その後のメディアやSNSで見たサイトの広告がたくさん出てくることを経験したことがありませんか?一度興味を持ったお客様にリーチすることで、コンバージョンを狙うという文脈で使われることが多い広告手法で、追従型の広告とも呼ばれていますよ。

リスティングの形式でも、ディスプレイの形式でも使えるのが特徴で、それぞれの派生広告と考えてもらっても大丈夫です。簡単に概要だけ記載しておきます。

  • 広告を表示する具体的な条件(サイト訪問・以前クリック)を決める
  • 1クリックごとの課金体系(CPC = Cost Per Click)、もしくは広告の表示回数(インプレッション)ごとの課金体系(CPM = Cost Per Marekting)
  • 1日あたりの予算を設定することで、予算内で自動的に広告を表示してくれる
  • リスティングとディスプレイのどちらにも対応している

サービスとしても、リスティングやディスプレイ広告の中身に合わせて使えるようになっています。

オンライン広告が適する状況とは?

多くのメリットがあり、様々な手法があるオンライン広告ですが、具体的にどういった状況で補完的に使うのが良いのでしょうか?

いくつかイメージしやすい例をお伝えします。

新サイトの立ち上げ時

新しくサービスを始めたり、サイトを作った時は、当初から多くの露出を獲得することができません。認知自体がまだ得られていなかったり、各自社集客の仕組みが回っていないなど、多くの集客向上に向けた対応項目がある状態です。

こんな時は、一時的にでもオンライン広告を活用することで露出を獲得し、SEOやSNSなどの自社集客の仕組みが作られるまでの繋ぎとして使うのがおすすめですよ。

あまり予算がないんだよね…という方も大丈夫です、1日あたりの予算が数百円から設定ができますので、少ない予算の範囲内だけでも広告出稿が行えますよ。

SEOで集客できない時

既にサービスもやっていてサイトもあるんだけど、SEO経由であまり集客できない方も多いと思います。こんな時はリスティングを使ったオンライン広告がおすすめです。

予約に繋がりそうなキーワードや、必ず取りたいキーワードに絞って出稿することで、狙ったオーディエンスだけにアプローチして集客に繫げることができますよ。

リスティングに関しては設定方法が比較的優しいため、狙いたいキーワードや、広告を表示する文章を考えられれば大丈夫です。

ちなみにサイトの内容をAIが自動的に理解してくれて、最適なキーワードを提案してくれうる動的検索広告というのが最近の流行りです。初心者でもより簡単に設定が行えるようになっていますよ。

Googleのリスティング設定画面例

SNSで集客できない時

普段からSNSの投稿はやってるんだけど、なかなかサイト集客まで結びつかないといった時がありますよね?こんな時はディスプレイ型の広告を使って、SNSにお客様に効率的にアプローチが行えます。

特定のデモグラや地域、一定の項目に興味を持ったお客様だけに広告が出せますので、自社のSNS運営だけではリーチしきれないオーディエンスに効果的にアプローチが行えますよ。通常はフォロワーやいいね、リツイートなどの拡散があって始めて露出ができるところを、広告を出すことで多くのオーディエンスにリーチをすることができるのです。

Facebook/Instagram広告のオーディエンス設定画面

1点注意があるのは、バナーを使うために素材が必要になることです。興味を惹いてクリックしてもらうためには、ある程度のクリエイティブが必要になるため、制作工数や費用がかかってしまいます。

バナー例

バナーを作る際は、外部の業者やフリーランサーにお願いすることができます。1枚数千円から作れますので、予算に余裕がある方は是非トライしてみてください。

また、以前に自分が行ったSNSの投稿の反応が良かった場合は、その投稿自体を広告として使うこともできますよ。詳しくは別の記事でご紹介していきます。

まとめ

サイト運営に必要になるオンライン広告の基礎は理解いただけたでしょうか?理想は広告を使わずに自社だけで集客できることですが、様々な対応が必要になってくるので、すべての部分で上手く運営するのは難しくなっています。

こんな時にオンライン広告を補完的に使うことで、集客の底上げや売上アップに繫げることができるのが良いですよね。特に広告に対する効果が数値化されて見えるので、オンライン型の広告と比較しても使い勝手が良いのが嬉しいところです。

Nutmegアカデミーでは、別の記事でオンライン広告のノウハウを公開していきますので、楽しみに待っていてくださいね。