リスティング広告と並んで大事な広告手段となるのが「SNS広告」です。若い世代では検索エンジンを使わない層も増えており、各SNSのユーザー数も非常に多くなっています。このSNSで広告を上手く活用できれば、大きな効果が期待できますよね。

この記事ではSNS広告の特徴や使いたい状況、実際にどういった設定をするのかを詳しく解説していきます。

SNS広告の特徴

SNS広告はリスティング広告を比べて何が違うのでしょうか?主な特徴を順に追って見ていきましょう。なおリスティング広告の詳細は以下の記事で見てくださいね。

狙ったターゲットに表示される

SNS広告の最大の特徴は、狙ったユーザー層のターゲットに対して広告を出すことができることです。リスティングでは検索されるキーワードに連動するのが主でしたが、こちらではユーザーの属性や興味に連動して広告を出すことができます。

一言にユーザー属性や興味といっても千差万別です、各SNSが様々なターゲティング手法を用意しているため、それを理解して使っていくことが必要になりますよ。

逆に言えば、どういうターゲティングを行いたいかによって使うべきSNS広告が変わってきます。詳しくはこの記事で紹介していきますので、下記を見てください。

バナー型で入稿・表示

SNS広告の別の特徴としては、広告はテキストに加えてバナーなどのクリエイティブ素材を使って行うことです。

リスティングはテキストだけでシンプルに広告ができたのですが、SNS広告はこのバナーをしっかり活用していくことが必要になりますよ。

なぜバナーが大事なのかというと、各SNSで広告表示される際にアイキャッチとして表示されるからです。通常のSNS投稿に混ざって表示されるため、一目で内容が分かって興味を引く必要がありますよね。

主に露出ベースで課金される

各SNSが提供する広告形態は様々ですが、課金形態は露出に対して課金されるモデルが主流になっています。CPMと呼ばれる広告1,000回あたりの表示に対する金額が設定されており、何回表示されたで課金がされるようになっています。

これはリスティングはキーワードの検索ボリュームに依存するため、なかなか露出回数を確約したりするのが難しいことに対して、SNSではターゲットにしたユーザーに定期的に露出することができるからです。

なお露出に対する課金形態だとしても、1日あたりの予算は設定できるので安心してください。例えば1日1,000円以内で指定のターゲットに露出させるといった管理ができるようになっていますよ。

SNS広告を使いたい状況

ではリスティングに比べて、SNS広告を使いたい状況というのはどういう時でしょうか?狙ったターゲットに対してアプローチが出来ることを起点に、活用できるポイントを考えていきましょう。

検索エンジンでは取れない場合

まずはSEOやリスティングなどの検索エンジン経由で集客ができない場合です。自社が提供しているサービスの検索ボリュームが少なかったり、検索をしている幅広いユーザーへのアプローチが非効率的な場合に有効です。

SNS広告ではより厳密なターゲティングができますので、自社のサービスが特定のユーザー層のみに対応している場合はとっても効果的ですよね。例えば10代の近隣に住む学生をメインにしたサービスであれば、リスティングよりもターゲティングが簡単に行なえます。

このように検索エンジンだけでは集客対策できない場合は、SNS広告の活用がしやすいと言えるでしょう。

SNSの投稿で集客出来ない場合

自社でSNS運用をしている場合はどうでしょうか?フォロワーを獲得したり、いいねを獲得して拡散したりと日頃から努力している皆さんは多いと思います。

しかし、そもそも毎日SNS運営の手間が取れなかったり、投稿を行ってもなかなかサイトに来ないなどの問題がある場合は、SNS広告の活用が効果的です。

狙ったターゲットに対して、自社の一番得意なことを広告にして表示できるので、通常のSNS運営と比較してもより効率的にアプローチして集客を行うことができますよ。

クリエイティブで訴求したい場合

SNS広告はバナーなどのクリエイティブ素材が使えるので、こういった素材を上手く使って訴求したい場合にも効果を発揮します。

多少のデザイン性は必要になりますが、取れた良い写真を使って加工したり、キャンペーンなどの告知を簡単に行うことができますよ。

また、通常のSNS投稿はすぐに流れていってしまい、2回以上見ることは少ないのですが、広告であれば同じユーザーに対して繰り返し表示させることができます。自信のあるクリエイティブであれば、何回も見せることで徐々に興味を引くこともできますよ。

どのSNSに広告を出せばよいのか?

SNS広告の特徴や活用方法を理解したら、実際にどのSNSを使って広告をやろうか迷うところですよね。ここでは各SNSでできる広告やその特徴などを簡潔にお伝えしていきます。

なお各SNS自体の特徴に関しては、下記の記事でまとめていますので見てみてください。

Facebook・Instagram

FacebookとInstagramが一緒?と思われる方もいると思いますが、実は広告の観点からは同時に管理ができるのです。そのためこの2つを一緒にしてSNS広告を考えてみましょう。

2つのサービスを合わせることで、対象とできるユーザー数は膨大になりますよね。更にFacebookやInstagram内での行動や位置データなどによって、ユーザーの居住地や現在の場所、どんなことに興味があるのかを厳密にターゲティングできるのが最大のメリットです。

もちろん性別や年齢なども基礎的なターゲティング項目に入れることができますので、「性別+年齢+居住地+興味」などの様々な項目を足したターゲティングができるようになっていますよ。

また広告を行う目的に応じて、様々な広告手法が用意されているのも便利ですよ。

Facebook・Instagram広告のキャンペーンの設定目的

Twitter

続いてユーザー数の多いツイッターは、目的別に広告を使うことができますよ。ツイッター内のフォロワーを伸ばすことから、いいねやリツイートを獲得して拡散を狙ったり、サイトへ誘導して集客に繋げたりと様々なことができるようになっています。

ツイッターのターゲティングは、ユーザーのデモグラや興味データに加えて、どのアカウントをフォローしているによってターゲティングできることも大きなメリットです。

例えば自社のサービスに近い他社のツイッターアカウントがあり、そのフォロワーが多ければ、このフォロワーに対して広告を設定することができるのです。

また、ツイッター内でのキーワード検索に応じて表示されるリスティングのような使いかたもできますよ。

ツイッターのキャンペーン設定目的

その他のSNS

その他のSNSとして、LINEやTiktokなどがありますが、これらは上記がある程度運用できてからの検討がおすすめです。

というのも、上記に比べるとSNSの利用目的やユーザー層に少し偏りがあることが多いため、その特性をしっかり理解して対応することが必要になるためです。どうしてもリーチできないユーザー層がいる、流行りのものにチャレンジしてみたいなどの事情があれば是非トライしてください。

またYoutubeにも広告は出せるのですが、動画を主体とした広告になっているので作成の難易度がぐっと上がってしまいます。こちらも余裕が出てきたら改めて取り組みを検討してみてくださいね。

設定のポイント

各SNSで共通する設定のポイントを確認しましょう。どの広告を行うにしても必ず必要な作業になりますので、しっかりと対応していきましょう。

ターゲットを指定する

SNS広告で最も大事なターゲットの指定です。どのSNSでも「オーディエンス」を使うことで、ユーザーのデモグラ情報や興味などの情報を選んでいきますよ。

オーディエンスはいくつも作ることができるため、ターゲットをしたいユーザー層別にオーディエンスを作って保存するのがおすすめですよ。

なおオーディエンスには、特定のサイトを訪問したユーザーを入れることができますので、一度サイトに訪問したユーザーをターゲティングする「リターゲティング用のオーディエンス」を作ることができますよ。詳細は別の記事で紹介予定です。

Facebook・Instagramのオーディエンス画面

広告を入稿する

オーディエンスの設定が終わったら、いよいよ広告の入稿です。画面の指示に従いながら順番に広告入稿の画面を埋めていきましょう。

広告の入稿をするときには、管理に向けた特定の概念が使われています。最初は馴染みにくいのですが、大事な要素になるので必ず覚えましょう

  • キャンペーン:どういった目的で広告を行うかを設定する
  • 広告グループ:オーディエンスや広告予算を設定する
  • 広告:実際に表示される広告を入稿。クリエイティブを入れたり、テキストなどの入力する

イメージ的には、キャンペーンの中にいくつかの広告グループがあり、各広告グループの中にいくつかの広告があると思っておけば大丈夫です。詳しくは別の記事でご紹介します。

Facebook・Instagramの広告グループ画面

コンバージョンをトラッキングする

広告を入稿したら忘れてはいけないのが「コンバージョン」のトラッキングの設定です。コンバージョンとは、SNSの広告経由で最終的に予約がされたかどうかを判定するものと考えてください。これを測定(トラッキング)するために、タグなどをサイト内に設定します。

SNS広告を出したは良いけど、実際にどのくらい予約がされたか見る必要がありますよね?100件のクリックで1件予約がされれば、コンバージョン率(CVR)は1.0%と計算することができます。

この効果測定をするためにも、必ずコンバージョンタグを入れて分かるようにしましょう。詳しくは別の記事でご紹介予定です。

Facebook・Instagramのコンバージョン設定

まとめ

SNS広告の特徴やメリット、有効な使い方はいかがでしたでしょうか?リスティングと比較するとターゲティング手法などが大きく異なるため、興味深いですよね。

いつも自分がSNSで見ている広告は、このように設定されて使われているんだと感じられた方も多いはずです。表示されるロジックには深い裏がありますので、これを活用することで大幅な集客アップに繫げることができますよ。

もちろんリスティングとSNS広告を併用することもOKです。目的に応じて上手く広告を使っていきましょう。今後の記事では、各広告に関する詳しい内容をご紹介予定です。

気になる方は是非メールマガジンの登録をしてくださいね。