Webでの集客を考える時に、「見やすい予約サイト」を作りたいと思う方は多いはずです。では見やすいサイトって一体何なのか気になりますよね。もちろん個人の感覚でも良いのですが、実は少しアクセス解析をすると分かってくる事があるのです。

この記事では、見やすい予約サイトを判別するための重要な要素を解説していきます。

見やすいサイトになっているか

お客様がようやくサイトに来てくれたのに、そこで見やすい予約サイトになっていないと意味がないですよね?とある1つのページしか見てくれなかったとしたら、なかなか深い検討に繋がりません。まずは「見やすいとは何か」を理解していきましょう。

お客様は色々と探している

お客様が検索結果からあなたのページに興味を持って訪問してくれました。そのまま直ぐに予約してくれれば良いのですが、なかなかそうもいきません。

なぜなら、どの現地体験にしようか悩んでいるお客様が大半を占めるからです。この色々と探しているお客様をいかに予約に繋げるかが肝となってきます。

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見にくいとすぐに閉じてしまう

ではお客様がサイトのページを見た時に、見にくかったらどうでしょうか?上手く行けば他のページも見てくれるかもしれませんが、サイト自体が見づらかったらすぐに閉じてしまうことが多いのです。

このページに訪問して直ぐに閉じてしまうことを「直帰率」といいます。ページに来たけど、すぐに離れてしまったことを意味するアクセス解析の用語です。この直帰率を下げることができれば、他のページに上手く誘導できているといえます。

直帰とは、サイト内の 1 ページしか閲覧されなかったセッションのことです。Google アナリティクスの場合、Google アナリティクス サーバーに対するリクエストを 1 回だけ発生させたセッションを特に区別して直帰として扱います。たとえば、ユーザーがサイト内のページを開いた後で、そのセッション中に Google アナリティクス サーバーに対する他のリクエストを発生させずに離脱した場合、このセッションは直帰のセッションになります。

Googleアナリティクスの定義より

サイト内の回遊が大事

この直帰率を下げ、サイト内を色々と見てくれることを「サイト内の回遊」といいます。サイト内を色々と見てもらうことで、様々な検討をしてもらえますよね。

1つのページよりも複数のページを見てくれたほうが、後々に再訪問をしてくれる確率が高まります。また、1人のお客様が複数のページを見ると、何ページ見られたかを「ページビュー」という指標で測れます。

ページビューとはブラウザにページが読み込まれる(再読み込される)ことです。ページビュー数は、閲覧されたページの合計数として定義される指標です。

Googleアナリティクスの定義より

そして最終的に回遊を測る指標として「回遊率」があります。

この回遊率は「ページビュー数÷ユーザー数(セッション数)」で計算することができますよ。

回遊率が高ければよいのか?

この回遊率は高すぎても良いという意味ではないのが難しいところ。なぜなら、見たい情報がないから、色々なページを仕方なく回っている可能性があるからです。

では、どうすれば実際に検討してくれているかを見れば良いでしょうか?ここで大事になるのが「サイトへの滞在時間」です。

サイトへの滞在時間の意味

サイトへの滞在時間を回遊率と一緒に見ることで、より深く様々なページを検討してくれることができます。実際にサイトの滞在時間の意味などを見ていきましょう。

※ページごとの滞在時間ではないので要注意。詳細は次のセクションをご覧ください。

様々な検討をしてくれている

サイトへの滞在時間が長いということは、なにか興味が惹かれる内容があってじっくりと見てくれていることを意味します。もし見たい情報がなく、様々なページをパッと見ただけでは滞在時間は短くなります。

回遊率と滞在時間を整理するとこの表の通りです。

滞在時間:短い滞在時間:長い
回遊率:低い興味惹かれるものがなく、すぐにページを閉じる
=直帰率が高くなる
= 検討にならない
数ページをじっくりと見てくれている
=興味を持ってじっくり見ている
=予約の検討をしている可能性大
回遊率:高い探したいものが見つからず、色々なページを見る
=有用な情報がない
=使えないサイトと思われてしまう
興味があるページが多く、色々と検討してくれている
=有用な情報が多い
=ついいっぱい見てしまう
回遊率と滞在時間の関係

理想はサイト滞在時間が長く、回遊率が高すぎない状態です。どちらにしてもサイト滞在時間が長い場合は、良い傾向にあると言えますね。

滞在時間が短すぎる場合

上記の表を見ると分かる通り、サイトへの滞在時間が短かい場合は、あまり有効なメリットがありません。特に滞在時間が短すぎる場合は、検討の対象にすら入っていないことになりますよね。

一般的にサイトへの滞在時間は「平均セッション時間」で見ることができます。
※仕組み上正確に測れるわけではないので注意してください。あくまで目安です。

平均セッション継続時間は、すべてのセッションの継続時間(秒単位)の合計をセッション数で割った値となります。

個々のセッションの継続時間は、セッション最後のページでのエンゲージメント ヒットの有無によって算出方法が異なります。

Googleアナリティクスの定義より

サイトの業種や目的にもよりますが、一般的な「平均セッション時間」は1分〜2分になっていることが多いようです。

現地体験としては1分より低い場合は、要注意です。以下のよう原因が考えられます。

  • トップページに魅力的な商品がない
  • 1つの商品だけ見て興味なく離れてしまう
  • 次に見る移動先がない

目指したいサイト滞在時間

では現地体験を提供している予約サイトとしては、どのようなサイト滞在時間を目指すのが良いでしょうか?実際に予約に繋がった「良い例」を分析すると、以下のような傾向がありました。

初回訪問は3分以上

最初に予約サイトに訪れて探しているお客様は、トップページや各商品から色々な商品を見てくれ、細かく検討をしてくれます。結果として1セッションあたりのページビューは5以上になることが多く、滞在時間も3分以上になることが多くありました。

1ページあたり平均30秒のページ滞在時間と考えれば、適度に内容を見て探し、次へ次へと探していることが読み取れますね。

再訪問は1分〜2分

お客様が予約サイトへ再訪してくれた時は、滞在時間が少し短めになります。というのも、一度見て気になった商品を詳しく見ていることが多いからです。

ページビューも2~3/セッションになることが多く、平均滞在時間は1~2分に収まっている傾向にあります。

予約前に最後に必要な項目を重点的に確認していることが多いと読み取れますよね。

予約時は1分前後

最終的に予約をするときは、予約フォーム上の作業も含めて1分前後になる傾向にあります。検討の結果が終わったので、後は申し込むだけという流れが読み取れますよね。

ページ内の滞在時間の意味

サイト内の滞在時間は理解できましたが、では各ページ内の滞在時間はどのように考えれば良いでしょうか?

サイト内の滞在時間を各ページ別に割ったものがページ内の滞在時間ですので、各ページ別に施策を打って上手く回遊をさせる必要があります。

サイト内の滞在時間 = 各ページごとの滞在時間合計

ページごとの滞在時間は意味が異なる

サイト内の滞在時間と比べると、各ページごとの滞在時間は全く意味が異なることに注意してくてください。というのも、各ページごとの機能や目的で大幅に変わってくるからです。

つまり、ページの目的ごとに変わるため、短いほうが良いページや、長い方が好ましいページに分かれてくるのです。

ナビゲーションが主なページの場合

トップページや各テーマページなど、次のページに誘導するために機能させる「ナビゲーション」がメインの場合は、滞在時間が短すぎても長すぎてもいけません。それぞれ見ていきましょう。

滞在時間が短かすぎる場合

滞在時間が5秒〜10秒などの短すぎる場合は、ページ自体に興味を持ってもらえていない可能性があります。短くなる主な原因はこちらです。

  • サイトが見づらくてすぐにページを閉じてしまう(直帰率が高い)
  • 興味を惹かれるコンテンツへの誘導がない(直帰率が高い)
  • 他のページから比較や検討するために一時的にハブにしているだけ(ページビューが多すぎる=回遊率だけが高くなってしまう)

このようにナビゲーション系のページの滞在時間が短すぎる場合は、そもそも興味を引けるコンテンツになっていなかったり、他のページの作りが良くないため一時的な回遊ハブになってることが考えられます。

滞在時間が長過ぎる場合

逆に滞在時間が3分〜5分などの長すぎる場合は、お客様を次のページへ上手く誘導できていない可能性があります。長過ぎる主な原因はこちらです。

  • サイト自体が見にくい(どこを見て良いかわからない)
  • ページ自体のコンテンツが多すぎる(探したい情報が探せない)
  • そのページだけで完結している(他に行き場がない)

このようにナビゲーション系のページの滞在時間が長過ぎる場合は、ナビゲーションとしての機能が果たせていないケースがほとんどです。もし思い当たる方がいたら対策をしましょう。

目安としたい滞在時間

ナビゲーション系のページでは、目安としては20~30秒前後、長くても1分以内に抑えることで次のページへ誘導ができていると考えられます。

あくまで他のページを見てもらうための誘導がメインなため、情報が少なすぎても多すぎてもダメだということが見えてきましたね。

紹介が主なページの場合

では詳細を見てもらいた商品詳細などの紹介ページはどうでしょうか?こちらはじっくりと見てもらいたいため、短すぎる場合は注意が必要です。

ただしあまりにも長すぎる場合も、別の可能性が出てきます。それぞれ見ていきましょう。

滞在時間が短かすぎる場合

滞在時間が30秒前後などの短すぎる場合は、コンテンツ自体に興味を持ってもらえていない可能性があります。短くなる主な原因はこちらです。

  • 内容に気になるものがない(前に戻ったり、直ぐに次のページへ)
  • 情報がまとまっておらず、内容が分からない(途中で諦めてしまう)
  • 大事な情報が別のページに載ってる(他を見ないといけない)
  • ページが読み込まれない(待てずに閉じてしまう)

このように紹介がメインのページにも関わらず、滞在時間が短すぎる場合は、そもそも興味を引けるコンテンツになっていなかったり、ページ自体が使いづらになってることが考えられます。

コンテンツをより魅力的なものへ変えたり、そもそものページの使いやすさを向上する必要があります。

滞在時間があまりにも長過ぎる場合

逆にページあたりの滞在時間が5分〜10分などの長すぎる場合は、お客様へストレスを与えている可能性があります。あまりにも長過ぎる主な原因はこちらです。

  • コンテンツ情報量が多すぎる(不要なものが多く入っている、本来は分割すべきなど)
  • ページの読み込みが遅すぎる(写真などが重すぎて表示に時間がかかる)
  • コンテンツが予約フォームと一体になっている(入力する情報が多すぎる)

このようにコンテンツ系のページの滞在時間があまりにも長過ぎる場合は、何かおかしな要素が入ってると疑いをもってみることが大事になります。

情報を要約して整理したり、ページの読み込み速度を上げたり、予約フォームは別に分けたりなど工夫をしましょう。

目安としたい滞在時間

紹介するコンテンツ系のページでは、目安としては1分〜2分前後、長くても3分程度に抑えることで、しっかりと内容を伝えて検討の対象に入っていると考えることができます。

大事な情報を効率よく伝えることで、お客様もストレスなく使えることが何より大事。何か思い位当たる節がある方は、早期に見直しをおすすめします。

まとめ

見やすい予約サイトについて解説してきましたが、今まで感覚で捉えていたものが数値化して見れるのに驚かれたかもしれません。

オンラインならではのアクセス解析で、見てもらっている予約サイトが、客様にとって見やすいかをある程度目安をつけることができるのです。

実際の改善例は他の記事で具体的に紹介していきますので、そちらを確認してみてくださいね。