現地体験の商品企画の中でも、食事と組み合わせた企画は需要が高く、お客様からの反響も実感できるものです。当記事では食事付プランにフォーカスをあててご説明していきます。
食事は旅の主役
JTB旅のアンケート「たびQ」(http://www.jtb.co.jp/myjtb/jlabo/)によると6割の旅行者が「食」を目的とした旅行経験があるという結果が出ています。
テレビをつけると、どこか1つの局では食べレポのような番組がありますよね。
美味しい物を食べて得られる幸福感は万国共通ですが、日本人は特に顕著だと思われます。
それほど重要な食べるという行為が旅行中に何回できるか考えたことはありますか?
2泊3日の小旅行だと、1日3食食べても9食。実際には移動日の朝は食べれなかったりしますので、5~6食というところだと思います。
数少ない食べる機会と現地体験の参加を天秤にかけることだってあるでしょうし、現地体験で提供されるランチが、どこかも分からない場所のビュッフェだったりするとガッカリして、体験自体の評価にも影響します。
逆に捉えると、上手く食事を使えばお客様のニーズに応えることができる=収益増加や満足度アップに繋がると言えるのです。
食事付プランを企画しよう!
既存の現地体験 + 食事 をセットにしたプランのことを食事付プランと呼ぶことにします。
食事付プランを企画する際に大切なポイントについて一つずつ見ていきましょう。
企画ポイント1 ガイドブックをチェックする
当たり前すぎて、スキップしてしまいそうなのですが、最新のガイドブックをチェックすることが第一!
地元の事業者にとっては、「なんでこんなところが人気なんだ」とか、「ここだったら、こっちのお店の方が地元に人には人気なんだけどなぁ」というマル秘情報があると思います。それはとても大切なのですが、9割の旅行者が求めているのはストレートなド定番コースです。
現地体験のスケジュールとの相談にはなりますが、可能であればガイドブックに掲載されていて、SNSや口コミサイトでの人気があるお店の商品とコラボができないかお店に連絡を取ってみましょう。
企画ポイント2 インパクトが大切
セットにする食事を選ぶ基準は他にも、「インパクト」が大切です。
美味しい物はクチコミでちゃんと伝わっていきますので、インパクトがなくても徐々に人気が出てくることがありますが初動に時間がかかります。
実例を一つ紹介します。
この画像は筆者が実際にオーストラリアに仕入れのために出張に行き、契約をしたケアンズのとあるカフェのパンケーキです。マネージャーと交渉をし、コーヒーやフルーツ盛り合わせは無料で付けてもらえるようになりました。
とても美味しく、ボリュームもたっぷりなのですが、日本でインスタ映えしているようなパンケーキ店の商品と比べるといささか地味ですよね。
結果的には、このパンケーキがセットになったツアー商品は体験談が増えたことで人気が出始めたのですが、そこに至るまでには2~3年はかかりました。
インパクトがないため初動に時間がかかる実例です。
企画ポイント3 料金設定は高めで良い
食事付プランの料金設定についてです。現地体験がメインで、食事はおまけだからと、控えめな料金にしたり、食事の定価をそのまま上乗せする必要はありません。
なぜなら、お客様にとっては、参加したかった現地体験ができて、更に気になっていたお店やジャンルの食べ物が余計な手配もせずに食べられるのですから、それだけで付加価値となっていると言えます。
食事は原価が高く、お店側から手数料を取ることは難しいビジネスモデルです。お店には料理代を支払い、そこに10~15%ほどの手配料金を上乗せした金額を食事付プランとして販売するのがおすすめです。
企画ポイント4 現地体験やスケジュールとの相性を考慮する
例えば、海でパラセーリングを楽しむアクティビティを運営しているとしましょう。
潮風があたる海上で、パラセーリング中に興奮して叫んだお客様は、船着き場に戻ってきたときには喉がカラカラになっていそうですね。
お水などの水分補給はするでしょうが、アクティビティ後にフルーツが入ったスムージーが付いてくるプランがあったら、とても喜んでいただけそうではないでしょうか?
他にも、午前のお昼前に終わる現地体験を運営しているとします。昼前に終わるのだから、お客様をホテルに送って終わり・・・ではなく、人気レストランやカフェのランチセットを付けたり、営業時間内に使えるミールクーポン(食事券)を渡すのはいかがでしょうか?満足度があがるだけではなく、手配料として収益率を上げることができますね。
自社の現地体験の内容と相性の良い食事や、スケジュールの痒い所に手が届くような提案ができれば、予約数は確実に伸びていきます。
企画ポイント5 トップ写真で差をつけよう
Nutmegで食事付プランを掲載するならば、トップに使う写真に一工夫しましょう。
下記画像のように、通常プランと食事付プランの写真を少し編集するだけ!たったこれだけで、予約が何倍にも上がることもあります。
まとめ
世界中の旅行者にとって旅行の楽しみであるお食事。美味しい物が大好きなのは万国共通です。現地体験を催行される事業者にとっては、食事への配慮は必要最低限だったり、なんとなく契約しやすい店舗と提携してお弁当を出したりしているかもしれません。
今よりもさらにお客様に満足してもらい、ひいては売上の収益率を高めるための施策として、食事付プランを練ってみてほしいと思います。ご紹介して5つのポイントのうち、1つでも取り入れることができれば、きっと効果を実感いただけるはずです。