別の記事で「参加前の見込み客にアプローチするのが効果的」だと解説しましたが、それではいつ頃にお客様へアプローチしてコンタクトするのが良いのでしょうか?
この記事では予約単価アップを前提とした、お客様への最適なアプローチ時期を解説していきます。
前の記事をまだ読んでいない方は、是非こちらから見てみてくださいね。
参加前のアプローチ
予約後〜参加前のアプローチ方法を簡単に振返りつつ、どのように対応するのが良いか一緒に考えていきましょう。
MAを使って効率的にアプローチしよう
参加前はお客様も事業者側も「効率的」に対応するのがポイントですので、1つずつ丁寧に連絡するよりも、マーケティングオートメーション(MA)を使っての対応がおすすめです。
MAって何という方は、是非こちらを先に見てみてくださいね。
どのようにアプローチするのが良い?
ではMAを使ったとして、どのように単価アップのおすすめをしていくのが良いのでしょうか?
実は予約後から発生するお客様との接点を考慮して対応するのが大事になっていますよ。
お客様への連絡時期や回数は、以下のように分けられますよね。
- 予約完了のご案内:最低1回、予約直後がベスト
- 参加前の最終確認:できれば1回、参加前日のリマインド通知がおすすめ
- 予約完了〜参加前の最終確認の間:必要に応じて複数回
これを考慮すると、参加前日(リマインド通知)だけのアプローチだと、おすすめを見た後の検討時間がそもそもなかったり、参加準備に忙しくておすすめを見てくれる余裕がない場合があります。
つまりそれ以外で事前にアプローチすることが大切で、予約完了のご案内時に参加案内と一緒におすすめを提案したり、ご案内〜リマインド通知の間に別途おすすめをしていくのがポイントになりますよ。
いつアプローチすべき?
予約完了後の参加案内はすぐに対応すれば良いと思いますが、参加案内後〜リマインド通知の間は具体的にいつアプローチするのが効果的なのでしょうか?
これを考えるには、お客様の行動やその心理を理解した上で対応するのがとっても大事になります。次から詳しく解説しますので、しっかり理解した上で「いつ」が最適なのか一緒に見ていきましょう。
お客様の行動を考えよう
皆さん自身が旅行やレジャーをする時に、どんな行動をすることことが多いでしょうか?近場へのお出かけ、国内旅行、海外旅行など状況は異なりますが、概ね似たような傾向が出てくるのです。
旅の計画心理
どこかに行こうと思った時に、まずは旅の計画から考えることが多いですよね?もちろん衝動的にぷらっと出かけることもありますが、非日常を求めるお出かけや旅行は、事前に計画をしてから行動に移るケースが大半を占めます。
旅の計画時に考えることは、大きく分けると以下の3つに集約されます。
- 誰と行くか
- どこに行くか
- 何をするか
現地体験としては「何をするか」に一番関連が深くなりますので、ここを中心に考えていきましょう。基本的に、誰とどこに行くのがある程度決まってから最後に「何をするか」に落ち着くことが多いです。
もちろんお客様がハマっている趣味が主とした旅だったり、いつもと違ったことをやりたいので「何をするか」から始めるケースはあります。
ただ、全体から見ると数が少ないのが現状です。また、目的が決まっている方はそもそも「良い体験にしたい」想いが強いため、通常のおすすめ対応することで自然とカバーできてしまうのです。
まずは外せない大事なものから
旅の計画で何をしようか探し始めた時は、旅の中で必ずやりたい「外せない」ものから決めていく傾向があります。皆さんも思い当たりませんか?
ここに行くなら、これは大事!この人と行くからこれはやりたいな、と旅の中心となる事から詳しく探して、必ず参加できるように予約をします。
この旅に欠かせない大事な予約は、概ね1ヶ月以上前にされることが大半になります。というのも、希望する日程で目的の体験が出来なかったら、旅のスケジュール自体を調整しますよね?
また、日帰り旅行や近隣のレジャーに関しても、少なくとも2週間前には外せないものを予約される傾向がありますよ。※次の週末だと空いてない可能性が多いため
この旅において「大事なもの」は、旅の計画の初期に予約されるという感覚を覚えておいてください。初期に予約されるということは、お客様の温度感も高いため、予約単価のUPを上げやすくなりますよ。
直前で内容を詰める
旅の計画をして、大事なやることが決まったら、後は細かい内容詰めです。この細かい内容詰めは人によって大きく差が出る部分で、何も決めない人もいれば、綿密にスケジュールを組む人まで千差万別になっています。
どちらも共通するのは、旅のメインの目的以外は「直前に内容を決める」傾向です。事前に検討をしていても、決めるのは直前に偏る傾向があるのがポイントです。
概ね旅の1週間以内が最多で、2~3日前の直前もかなりの割合を占めます。
なぜこんな傾向になるかというと、旅が近づくとワクワクドキドキして高揚感が出て更に情報を詳しく調べ始めるのと、旅の他のスケジュール決まってくるためです。
旅の他のスケジュールが決まる例
- 旅を巡る詳細なルートや移動手段、宿泊場所など
- 行きたいレストラン(ランチ/ディナー)や食べたいものが決まる
- 行きたいお店の場所やお土産選びのタイミングが決まる
この旅の他のスケジュールが決まると「空いた時間」で出来るものを最後に探すという行動に移ります。この時も旅の計画と同様に温度感が高く、大きなチャンスになっているといえますよ。
リードタイムを考慮しよう
お客様の行動が理解できたと思いますので、これをアプローチ時期に変換した「リードタイム」という概念をご紹介します。
リードタイムとは?
リードタイムは「参加日から予約日までの日数や時間」と定義され、短ければ短いほど直前といえます。
例
・参加日:1月3日
・予約日:1月1日
・リードタイム:2日前の予約
このリードタイムを理解して使うことで、効果的なアプローチに繋げることができますよ。
参加日前の○日という考え方
リードタイムは常に「参加の○日前」という考え方をするので、お客様の参加日を起点にアプローチすることを前提におきます。
逆に予約日に応じた扱いはしません。例えば今までは予約が来たら、その都度順次おすすめをしていたとします。この場合は、リードタイムが考慮されていないので、お客様の行動や心理とズレが生じてしまいますよね。
うちは今までこれでやっていたと、ドキっとされた方もいるはずです。というのも、「予約日をベース」にお客様へアプローチをするのは、かなり大変な作業なのです。
例えば今日が1月1日だとして、アプローチすべきお客様は、このように整理できます。
- 参加前日:1月2日に参加されるお客様へ最終のご案内
- 参加3日前:1月4日に参加されるお客様へおすすめのご案内
- 参加7日前:1月8日に参加されるお客様へおすすめのご案内
今日を起点に考えると、やることが多くてとっても大変ですよね。このため、予約が来たら都度対応するのは、マニュアル対応という意味ではとても正しい行動といえると思います。
タイミングになったら自動でアプローチ
では本当に従来のマニュアル対応だけで良いのでしょうか?本来はお客様の旅における行動や心理を考慮して対応すべきですよね。
こんな時に便利なのがMAです。ツールやシステムが、リードタイムを基準に自動でお客様へアプローチしてくれるため、煩雑な抽出作業やコンタクト作業が要りません。
MAでは、参加日に応じて抽出されたお客様のリストへ、事前に設定されたおすすめを自動的に送ってくれます。良いタイミングで上手くアプローチすれば、より予約単価をアップするようなアップセルやクロスセルが狙えますよね。
おすすめのアプローチ時期
ではMAを使ってリードタイム別に「いつ」アプローチするのが最適なのでしょうか?ケース別に見ていきましょう。
事前計画段階の予約
お客様が事前に計画をしている時に予約してくれた場合は、少なくとも2週間〜1ヶ月のリードタイムが残っていることが多い状況です。
このリードタイムが多く残っている時は、予約後の案内だけではなく、なるべく定期的にアプローチしておすすめを出していきましょう。
ただ、おすすめのご案内が多すぎても逆効果です。お客様が不快に感じるだけではなく、迷惑メールとしてスパム認定されてしまうことも…
必要なタイミングで、多くても2~3回を限度に対応しましょう。最終的なお客様のコンタクトはこのように整理できますよ。
おすすめご案内例
- 予約直後の案内:参加案内をご連絡。おすすめ情報はあくまで補足として提示
- 1~2週間前:おすすめを主体として、アップセルやクロスセル狙い
- 3日前:おすすめを主体として、アップセルやクロスセル狙い
- 参加前日:リマインダー通知を主体として、最後におすすめを補足として表示
参加直前段階の予約
直前でお客様が予約した時は、あまりリードタイムが残っていません。時間がないからといって、短期的に複数回アプローチしすぎるのもNGです。
というのも、ある程度おすすめを示しておけば、当日その場でアップグレードや追加予約してくれる可能性もあるため、こんな選択肢があるんですよと示せれば十分なのです。
おすすめご案内例
- 予約直後の案内:参加案内をご連絡。おすすめ情報はあくまで補足として提示
- 5~7日前:おすすめを主体として、アップセルやクロスセル狙い。できれば空き状況が少ないものや、在庫が限定的なものを出すのが良い ※直前だと埋まってしまうため
- 2~3日前:おすすめを主体として、アップセルやクロスセル狙い
- 参加前日:リマインダー通知を主体として、最後におすすめを補足として表示
自社の状況に応じて使い分ける
計画段階の予約と、直前の予約のどちらに対応するのが良いか迷いますが、まずは自社の予約のリードタイムを分析してみましょう。
リードタイムが2週間〜1ヶ月の予約割合が多ければ、そちらを主体にアプローチ時期を設定されるのがおすすめです。事前の計画段階で大事な体験として予約してくれているお客様なので、おすすめを行うことでアップセルやクロスセルが狙いやすくなります。
逆にリードタイムが1週間以内の予約割合が多ければ、直前の駆け込みの予約になっているので、直前主体のアプローチを行いましょう。時間がない中で予約をしているお客様もいるので、こんな選択肢もありますよと示してあげることが大事になります。
NutmegならMAを自由に設定
予約単価アップに効果的なMAを使ったアプローチですが、Nutmegではスタンダードプラン以上から使えるようになっていますよ。
リードタイムに沿った対象の予約の抽出とおすすめの送信だけではなく、自社の状況に合わせて設定を変えられるのが大きな特徴です。
参加案内にはおすすめをもちろん掲載
予約後に送られる参加案内のメールですが、補足としておすすめ情報を自動で表示してくれます。参加に必要な情報を伝えた上で、最後に示しているのがポイントですよ。
おすすめメールの送信時期を選べる
予約後から参加前までのリードタイムを考慮したおすすめメールですが、皆さんの状況に合わせて自由自在に設定ができるようになっていますよ。
よく使う7日目や14日前はスイッチをオンにするだけ、それ以外はいくらでも追加ができるようになっています。
おすすめメールの配信解除処理も対応
お客様によっては、こういうおすすめメールは要らないという方もいらっしゃいます。こういったご要望に簡単にお答えできるよう「配信解除」ボタンを押すだけで、それ以降のメールをストップすることができますよ。
おすすめメールを解除したとしても、参加前日のリマインド通知は送られるのでご安心ください。
まとめ
参加前の見込み客にアプローチする最適な時期はいかがでしたでしょうか?
旅におけるお客様の心理と行動を考えると、MAがとっても効果的なことがご理解いただけたと思います。今までこういったおすすめの提案をやって来なかった方には、予約単価が上げられるチャンスが新しくできますよね。
また、従来は1つ1つ丁寧に対応していた方は、NutmegのMAを使うことで業務の効率化ができるだけではなく、リードタイムを考慮したアプローチが可能になりますよ。
予約単価を上げるためにも、NutmegのMA機能を是非使ってみてください。