クロスセルにおける割引を使ったインセンティブをご紹介しましたが、今回はどのように割引を適用させるのか、実務的な観点からご紹介したいと思います。特定のお客様にだけ対応するのは、プロモコードの利用がおすすめですよ。

この記事ではプロモコードを使った、複数予約割引の提供方法を詳しく解説します。

クロスセルのインセンティブを作る

クロスセルとして追加販売を狙うには、インセンティブを付けるのが有効とこちらの記事で紹介してきました。

ではどのようにインセンティブを作って、実際にお客様にアプローチすべきなのか詳しく見ていきましょう。

2つ目以降の予約にお得感を

追加販売において大事なのは、2つ目以降の予約もしたほうが良いと思ってもらうことです。商品自体の魅力があれば十分なように思えますが、更にお得感を加えることで追加販売率を上げる取り込みが効果的です。

というのも、商品単体だけで追加販売で勝負するとなると、最初の予約と同様に競合や似たようなサービスと比較をされてしまう可能性が出てきます。時間がなかったり、他を調べるのが面倒臭いお客様は大丈夫かもしれませんが、比較プロセスが踏まれることで予約率が低下することになってしまうのです。

他との比較をあまりさせないためにも、2つ目以降の予約に対してお得感を出すことで、当初から次の予約をここで行ってもらう環境作りが大切になりますよ。

割引が分かりやすい

ではどのようなインセンティブが良いかというと、やはり割引が一番分かりやすく訴求が強くなります。

他にも無料アップグレード特典や、ギフトのプレゼントなどが考えられますが、個人の好みが出てくる分野になるため、一律に訴求できるとは限りません。

誰にでも分かりやすく通じる、2つ目以降の予約なら割引されるという強力なアピールをすることで、追加販売のインセンティブを作りましょう

予約して初めて分かる?

ではこういった2つ目以降の予約が割引されるのは、いつお客様に伝えるべきでしょうか?最初の予約をした後に案内するのでも通じますが、これだと2つ目以降の予約に割引があるか気づいてもらえない可能性があります。

複数予約割引を使って訴求をする際は、最初の予約時から2つ目以降は割引が提供されることをしっかり表示するのがおすすめですよ。当初から分かることで、2つの予約を一緒日検討してもらえる可能性が大幅に高まります。

そのため、最初の予約時から複数予約割引があることや、この具体的な割引金額などを伝えるようにしましょう。

トップページに分かりやすいに表示したり、バナーを作ったり、予約フォームに出したりと様々な工夫が行えます。

プロモコードがおすすめ

次にどのように複数割引を適用していくかを考えましょう。

1つ目の予約をした人だけが使えるような、限定された環境を作っていくのがポイントになりますよ。

知ってる人だけが使える

大前提として、1つ目の予約をした人だけが使えるような対応が必要です。通常のプロモーションやキャンペーンの設定だけでは、通常のお客様にも適用がされてしまいます。

予約した人だけが追加キャンペーンが適用されるという、複雑なロジックやオペレーションで対応することもできるのですが、実務的に現実的ではなかったり、お客様も迂回手段を使って色々と試しきたりと、通常はとても大変な作業になってしまいます。

この点プロモコードを使うと、内容を知っている人だけが使える環境をすぐに作れるため、実務的に導入や管理がしやすく、更にお客様も使いやすくなりますよ。

間違いなく処理できる

プロモコードを使うことで、複数割引が間違いなく処理できるようになります。10% OFFや1,000 OFFなどの割引金額の計算を人の手で行うと、ミスの可能性や再確認のプロセスなど手間になってしまいます。

オペレーション側としてはプロモコードだけを管理すれば、後はシステムが金額計算や割引適用を自動でやってくれるため、簡単かつスムーズに複数割引の提供を行うことができますよ。

対象商品を絞れる

プロモコードの更に良いメリットとしては、どの商品が割引が適用されるか管理が行えることです。

例えば単価が非常に高いため、通常は割引を行っていない商品を除外したり、特定の商品になるべく追加販売を誘導するために、専用のプロモコードを設定したりすることができます。

複数割引が適用される商品を設定できることで、2つ目の予約が過度な割引になることを避けたり、特定の商品を多く予約してもらえる対応が楽に行えるのです。

プロモコードの管理方法

続いてどのようにプロモコードを管理していくか、実務的な観点から詳しく解説します。注意点や必要な対策なども含めてご紹介していきますね。

共通のコード VS 個別コード

プロモコードを発行する時に悩むのが、共通のコードを使うべきか、個別のコードを使うかです。これは割引の性質や対象商品によって変えるのがおすすめで、どちらも併用することができます。

共通のプロモコードは、2つ目以降の予約が一律で○○円 OFFになったり、○○% OFFにするといった割引を固定化したいときに有効です。1つ目の予約後に発行されるプロモコードを入れることで、必ずその割引を受けられるのが特徴になります。

一方で個別のプロモコードは、対象商品を絞って設定したい時に有効です。この商品だけ、特別に2,000円OFFに割引率を上げるといった具合に、商品ごとにインセンティブをつける場合に活用が行えますよ。

このように違いがあるため、共通のコードと個別のコードを合わせて同時に提供が行えますよね。通常は共通のコードが使えるんだけど、今だけこの商品は更に個別コードが使えますという具体的な対応が可能です。

期間をつけて管理する

プロモコードを発行した時に気をつけたいのは、その有効期限です。常に同じコードが1年中使えてしまうとなると、リピーターの方や悪意のある方が最初の予約からプロモコードを適用して割引を受けてしまうかもしれません。

各プロモコードごとに有効期限を付けることで、こういった不正利用を比較的簡単に防ぐことができます。つまりコードは知っていても、使える期間が違うために適用されない状況を作ることができるのです。

GWや年末年始の繁忙期は除外したりも出来ますし、特定の期間だけ複数割引を提供するようなキャンペーンとして使うこともできますよ。

定期的に変更する

最後に、一度作ったプロモコードは定期的に変更をおすすめしています。期間の設定と同様に、プロモコードの不正利用がおきる可能性があるため、一定期間ごとにコードそのものを変えてしまう対応が効果的です。

オペレーションの状況にもよりますが、少なくとも3ヶ月に1度の変更が必要だと思います。余裕があれば、予約月に応じた毎月のコードを設定するのがおすすめです。

なおプロモコードは、既存のものをコピーして使えたり、今は何が有効なのかを一目で分かる仕組みがあれば、面倒に思えるこういった毎月の変更作業も苦にはなりません

ステップアップの割引

プロモコードを使った複数予約割引が実現できるようになると、ステップアップ割引という更に進んだ手法を使えるようになりますよ。

どういったものなのか、どんなメリットがあるのか見ていきましょう。

ステップアップ割引の役割

ステップアップ割引とは、その名の通り予約すれば予約するほど割引が増していくという意味です。

2つ目の予約は、通常の複数割引が適用されることからスタートします。もちろんこれだけでも効果的なのですが、それでは3つや4つなどより多くの予約をした方はどうすればよいでしょうか?滞在期間が長い地域や、追加販売を狙える状況では十分に可能性がありますよね?

ここでステップアップ割引の登場です。3つ目以降に更に高い割引を適用することで、2つ目に留まらず、3つや4つとより多くの追加販売を推奨することが可能になるのです。

ステップアップは階段型が良い

具体的にどのようにステップアップさせるかというと、3つ目以降の予約に対しては割引を更に上乗せしていく階段型が最も使いやすくなります。

例を見てみましょう。

  • 2つ目:1,000円 OFF
  • 3つ目:1,500円 OFF(合計 2,500円 OFF)
  • 4つ目:2,000円 OFF(合計 4,000円 OFF)

このように予約をすればするほど、1回あたりの割引額が増えることでより次の予約に誘導しやすくなります。

お客様は累計での割引額を計算するので、予算内で最もお得なる組み合わせを考えるようになってくれますよ。他社での予約に比較してもお得感がぐっと増しますので、より効果的な予約獲得ができるようになります。

更にステップアップも!?

ステップアップに関しては、更に自由な設計をすることも可能です。

少し手間はかかりますが、例えば1年間という期間内にされた予約数を基礎として、予約すれば予約するほど割引が適用されるという「ロイヤリティプログラム」のような仕組みです。

新規開業時でリピーターを作りたい時は、新しく作った店舗で営業を開始するときなど、立ち上げ時にこのような年間を通じたステップアップをすることもできますよ。

Nutmegならプロモコードを簡単管理

複数割引に関するプロモコードの利用方法をお伝えしてきましたが、Nutmegではこういったプロモコードの管理がとっても簡単に行えるようになっていますよ。

それぞれ各機能をご紹介していきます。

共通コードや個別コードをカンタン作成

プロモコードを作る時に、全ての商品で一律適用される「共通のコード」をこのように複雑な設定なく作ることができます。複数予約割引を作る時にも、手間なく作成が可能ですよね。

共通プロモコードの設定

また、特定の商品に対して、専用の割引を設定することも可能です。この場合は、更に細かいキャンペーンが適用される条件も付与することが出来ますよ。

個別コードの発行

期間の指定が柔軟にできて、ステータス管理も直感的

作った複数割引用のプロモコードは、適用する期間を「予約日」や「参加日」のどちらか、もしくは両方を使って指定することができますよ。この期間を上手く使うことで、夏だけの特別なキャンペーンや、プロモコードの不正利用を防止することが可能です。

プロモコードの期間設定

また、作ったプロモコードを一時的に非適用にしたり、思ったより多くの予約が入ったから一度止めたいとった変更対応もボタン1つで可能です。機動的な対応だけではなく、管理もより簡素化することができますよね。

プロモコードのステータス変更

実績管理が楽々

実際に使われたプロモコードは、予約画面からすぐに確認することができますよ。予約の一覧で使われたプロモコードを表示したり、データをダウンロードすることで、どのコードがどのくらい使われているかを見ることが可能です。

予約一覧で直接確認

また、予約詳細画面では、どのコードが適用されたかすぐに確認も可能です。

予約詳細で確認

細かいプロモコードの設定方法は、こちらでも紹介していますので良かったら見てみてください。

まとめ

プロモコードを使った複数割引の提供方法はいかがでしたでしょうか?複雑になりやすい追加販売時の割引対応も、プロモコードを使うことでより簡単に直感的に対応が行えるようになります。

この時にポイントになるのは、こういったプロモコードの管理がしっかりできる予約システムや台帳です。通常のシステムや台帳では、ここまで詳しくやろうとすると対応できなかったり、もしくはオペレーションが複雑になってしまうことが多くありますよね。

こんな時はNutmegの直感的なプロモコード管理の仕組みを使って、クロスセルの対応もよりシンプルに行ってみてはいかがでしょうか?

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