Nutmegの新機能「体験談」を使った集客は長期的な成長が見込める戦略です。月額のわずかな投資でクチコミがお客様を呼び込むサイクルが生まれるのですから、導入しない手はありません。
良い循環を生み出すには、コツがあり、それさえ掴めば貴社の現地体験を軌道に乗せ、競合他社よりも多くお客様を獲得することも難しくないはずです!
体験談から予約を生み出す2つの法則
「体験談を見て予約をする」
これが理想的な流れになります。このゴールは決して難しいものではありませんが、いち早く達成するためには2つのポイントを知ることが大切です。
Quality – 体験談の質 –
1つ目は体験談の質。
体験談を読むのは、書き手である参加者ではなく、これから参加を検討している新規のお客様です。そのお客様がこの現地体験を予約していいのか判断ができるものである必要があります。
良質な体験談とは以下の要素を含めたものとお考えください。
<質の高い体験談の条件>
- 客観的な情報
- 数的評価(星4、星5など)
- 商品の価値を助長する内容
- 感情的でないこと
- 補足情報(参加形態や参加時期)の明記
予約検討中のお客様の参考になるかどうかが大切です。
あまりに主観的な意見ばかりだと、参考になりませんよね?他のお客様の参考にならない体験談は「公開しない」という取捨選択も必要です。
商品の価値を端的に表すのが数的評価になります。Nutmegで作った商品ページであれば、星4つ以上は維持したいところ。星3評価の商品は早急に改善を行い、挽回を図ります。
数的評価の低い体験談が入る原因はパターンがあります。ほとんどの場合今すぐに改善できるものばかりです。
- スタッフの態度や対応へのクレーム
- 予約ページの情報が正しくない
現地体験の内容が悪いといったクレームはあまり出てきません。予約ページで内容を見て予約しているためです。もし内容に関して低評価が続くようであれば、内容の見直しの前に、予約ページをアップデートするべきです。情報が少なかったり、言葉が足りておらず、予約者に正しく内容を伝えられていないだけかもしれません。(クレームは実態と想像にズレがあるために起こります)
Quantity – 体験談の量 –
2つ目は体験談の量。
量とはつまり、文字数であり、投稿数の合計です。
この2つが満たされるときに、予約動機に必要不可欠な情報となり、SEO効果も最大限発揮されます。
体験談の長さ (=文字数)
文字数は重要なファクターです。現代の若者はLineやSNSで情報交換を行いますが、こういった媒体は文字をあまり必要としません。Lineですら、文字よりもスタンプや音声メッセージ、それら組み合わせでキラキラとしたスレッドが展開され、メールでのメッセージ交換のようなやり取りは減っています。
このような背景もあり、体験談の文字数は減る傾向にあることを念頭におきましょう。
文字数が減れば、その分”体験談の質”を担保する情報まで少なくなります。
中身のない体験談では予約に促すには力不足。
ここで対策となるのが、インセンティブを条件にした文字数を指定する”体験談投稿キャンペーン”です。いわゆるモニターキャンペーンですね!
文字数を指定することで当然、それ以下の体験談は入りません。
不思議と、文字数の多い体験談がある予約ページには、同程度の長さの体験談が投稿されやすくなります。他のお客様の体験談を参考にして、書いている方が、「これくらいは書かなきゃ」と無意識下で感じてのことだと考えています。
体験談の投稿数
口コミ数の多い現地体験は、その分信頼性が高くなります。
もちろん、多ければ良いというものではありませんが、数的評価(星4など)が平均以上あり、体験談が多ければ、安心しますよね!
商品内容の感じ方は千差万別、コントロールもしづらいですが、体験談の文字数や投稿数はコントロールができます。
事業者がまず先に体験談戦略において取り掛かるべきは「量」を増やすことに重点を置くべきです。
まとめ
ここまでの情報を一旦まとめます。
体験談の「質」と「量」が満たされるとき、体験談ははじめて「予約数」という売り上げ結果として現れます。
体験談の質に関しては、書き手であるお客様によるところが多く、企業努力は継続するものの、狙って高めていくことは困難です。
対して、”量”は、インセンティブを使ったキャンペーン展開で増やしていくことができ、事業者がコントロールできるものになります。
つまり、体験談を売上戦略に組み込むためには、まず体験談を集めることに集中すべきと言えます。
これ以降は、効率的に体験談を集め、増やしていく方法をご紹介します。
体験談の効率的な集め方
事業者が取り込むべき体験談収集のおすすめ方法をご紹介します。
インセンティブを用意しよう
最も早く体験談を集めることができるのは、インセンティブを使ったキャンペーンです。割引やキャッシュバックなどが定番です。
参加者はインセンティブを受け取る代わりに、特定条件の体験談を投稿することを約束します。
ただし、内容・評価などを指定することは景品表示法にも抵触しますのでできません。
指定するのは、「文字数」「投稿期限」など基本的なものだけ。
それでも、必ず投稿してもらえるリターンは大きいものです。1件良質な体験談があると、次の予約を呼び込んでくれます。
目標は毎月1件、合計100件を越えるまで継続する
インセンティブが用意できる場合、目標値を設定します。
1つの現地体験につき、合計50~100件の体験談を初期目標に立て、以降は毎月1件の増加ペースがおすすめです。
目標数は事業展開している地域にもよります。観光地として競合店が多い地域は他社を凌ぐ合計数が望ましく、競合と呼べる企業がない地域ならば、参考になるような良質な体験談が数十件あれば初期段階としては十分です。メジャーな観光地ならば、人気の事業者は既にTrip Advisorのようなクチコミサイトで数十件の投稿を集めているでしょう。そういった企業にクチコミ戦略で勝つためには、物量で大きく上回らなければなりません。ベンチマークとする企業の自社やクチコミサイトの投稿数に+50件は差があれば、お客様にも魅力的に映るはずです。そういった意味で、まずは100件を目指すという目標を掲げていただきたいと思います。
以降は毎月1件、新しい体験談を獲得することを目指します。少なく思うかもしれませんが、毎月新しい参加者がいることを体験談を通して見せることがこの段階では効果的です。
割引率は25%以上、できれば50%以上にする
ではインセンティブはどの程度が良いのでしょうか?
当社スタッフが、過去に様々な現地体験事業者とインセンティブ付きの体験談投稿キャンペーンを実施した結果では、割引率が25%未満の場合には、キャンペーンとして成果は出づらく、最も効果的だったのが割引率50%以上の場合でした。
毎月対象とする商品やキャンペーン数を制限し、その分Web広告など効果が出ていない施策の予算を減らして、できれば還元率50%以上のキャンペーンで素早く体験談を集めていただきたいと思います。ここのコストをセーブしてしまって、体験談の収集が遅くなるとその分競合店にお客様は流れていきます。
インセンティブは割引以外でも良いが効果は低い
インセンティブについては割引やキャッシュバック以外のものでもOKです。
ただし、効果としては割引などと比べて著しく落ちることは念頭におくべきです。
例としては特産品などのお土産をプレゼントで渡すなどもインセンティブになります。
割引やキャッシュバックの場合は、万が一体験談投稿をしていただけなかった場合には、返金処理をしないという選択ができますが、プレゼントは返品してもらうことは困難でしょう。こういったデメリットも考えた上で、最適なインセンティブを選択していただければと思います。
現地体験終了後時にお客様へ体験談記入をお願いする
インセンティブとは異なる方法として、現地体験の終了時にスタッフからお客様へ体験談の記入をお願いするという方法もシンプルですが一定の効果があります。
その際はこういったポイントをお客様へ伝えましょう。
- 体験談がスタッフにとってモチベーションになること
- サービス向上のため
時間を共にしたガイドから、サービスをもっと良くしたいという気持ちをお客様に伝えることができれば、高い確率で協力を得られます。
インセンティブ(モニター)キャンペーンの設定方法
Nutmegシステムを使用しているユーザー向けに、インセンティブキャンペーンの設定方法をご紹介します。
クーポンを設定する
Nutmegシステムで作成した商品ページに対してレビューを増やしたい場合には、クーポンを使用するのが最も良い方法です。
クーポンコードを知っているお客様だけが割引などを受けることができます。逆に言えば、クーポンコードを知らない限り通常料金が適用されるため、インセンティブとそうでないお客様を明確にコントロールできます。
クーポンは「商品」メニュー内の「プロモーション」を選び、「新規プロモーションの作成」から設定ができます。こちらの記事では、クーポン設定方法について詳しく書いていますのでご参照ください。
下図では、「Review50%OFF」というクーポンコードの設定例です。クーポンはどのようなものでもよく、お客様・事業者が判別しやすいものにしておくのがポイントです。
ホームページ、商品ページ内、SNSでクーポンを配布する
クーポンコードを設定したら、任意のチャネルでクーポンコードを配信しましょう。参加者すべてがキャッシュバック目当てのインセンティブキャンペーン申込者になることは避けたいので、商品ページ→ホームページ→SNSといった具体にスモールスタートしていくのがおすすめ。
クーポンを配信するときには、適用条件を明記することもお忘れなく!
インセンティブキャンペーンの受付期間中は予約はリクエストで受ける
クーポンを使いインセンティブキャンペーンを実施する際には、商品ページの受付設定を「リクエスト」のみに切り替えましょう(即確定は使用しない)。
こうしておかないとインセンティブキャンペーンを利用した想定外の予約がなだれ込んできてしまうかもしれません。リクエスト予約のみにしておけば、承認する予約と、お断りする予約を事業者が選ぶことができます。
まとめ
現地体験を検討しているお客様にとって、体験談は予約を行うかの判断基準になります。事業者は高品質のサービスを提供することに集中すれば、同じく高い評価の体験談が集まっていくことに疑いはありませんが、効率よく体験談を集めるにはある程度の戦略が必要です。
体験談の品質は徹底したサービス改善や長期間に渡るロイヤルカスタマーの形成などが必要になります。
対して、体験談を”増やす”ことはコントロールができ、実効性も高い戦略です。Nutmegで体験談機能を導入した事業者はまず体験談を増やすことに集中するのがおすすめです。
体験談を増やすためには、インセンティブによる集客が最も効果的です。特に割引やキャッシュバック率が50%を越えると参加率が格段に高くなりますので、広告費と捉え、効果の出ていない費用をインセンティブに回しましょう。
インセンティブキャンセルを実施する際には、クーポンの利用をNutmegでは推奨します。Nutmegの機能では発行や管理が簡単で、リクエスト予約と組み合わせれば適用数もコントロールができます。
体験談を戦略的に増やして、競合店にクチコミ評価で差をつけて確かな基盤を築いていただきたいと思います。