トップページや商品ページの各SEO向けの最適化を他の記事で紹介してきました。どんなに各ページを対策しても、検索エンジンに認識してもらえないと実は意味がありません。この記事では検索エンジンに登録・反映するために重要なサイトマップの提出を解説してきます。
検索エンジンの仕組み
サイトマップの重要性を理解するためには、検索エンジンの仕組みを知っておく必要があります。もし基礎知識がある方は、次の「サイトマップ提出が大事な理由」から読み始めてください。
自動でサイトやページを見つけてくれる?
Webサイトを立ち上げたら、後は自動で検索エンジンが見つけてくれると思っている方はいませんか?世界中に数え得きれないほどあるWebページを検索エンジンが常に監視していて、新しいサイトやページを登録してくれると良いのですが、すべてがそうなっている訳ではありません。
作ったサイトへ既に登録されている他のサイトからリンクを貼っていれば、いつの日か新しいサイトを見つけられて登録してくれるかもしれません。しかし、最初から自社サイトへリンクを貼れる方はなかなかいないと思います。
つまり、Webサイトを作っただけでは検索エンジンに見つけられず、登録してもらえないことが出てくるのです。
全てのページを登録してくれるのか?
では運良くWebサイトを検索エンジンに見つけてもらえたとして、そこにあるすべてのページをちゃんと登録してもらえるでしょうか?検索エンジンは「クローラー」というサイト内を巡回するプログラムを使って中身を1つずつ確認するのですが、ページ数が多ければ多いほど全て見てもらえる可能性が低くなります。
なぜかというと、そもそもこのWebサイトは何ページあるのか分からない中で、いつ終わるか分からない作業をずっとするわけにはいかないのです。また、サイト内の巡回もサイト内にある「内部リンク」を順に辿っていくことが多いのですが、内部リンクが貼られていなかったり、内部リンクが切れていたらどうなるでしょうか?途中で次のページを見失ってしまったクローラーは、その場でそれ以上のページの登録をやめてしまいます。
また、一見壊れているようなページなど、あまりページ内のコンテンツがなく重要性が乏しいと判断されると、内部リンクがあってもそこで巡回を止められてしまうこともあります。
定期的に巡回してもらうには?
クローラーは一度Webサイトを見つけると、定期的にページが足されていないか確認をしに巡回をしに来てくれます。その際に前回と比べて更新がなかったり、内部リンクなどが更新されていないと、「このサイトはあまり更新されていない」と判断され、定期的に巡回しに来る期間が長くなってしまう場合があります。
せっかく新しいページを作って内部リンクを整えたのに、巡回に来てくれないと意味がありませんよね。長らくの間ページが反映されない理由などはここにもあります。
サイトマップ提出が大事な理由
検索エンジンの仕組みが理解できたところで、どのようにすれば良いのでしょうか?見つけてくれないのであれば、こちらから見つけてもらえるように申請すれば良いのです。また、クローラーが巡回するときにも「これだけのページがあるので全部見て」と事前に伝えておけば必要なページすべてが登録される確率があがります。
各ページを漏れなく登録できる
サイトマップを作ると、そのサイト中に含まれるページの一覧をリストにして表示してくれます。つまりこの一覧を検索エンジンに伝えることで、必要なページを漏れなく登録してもらえるようになるのです。
サイトマップに登録していない各ページも、内部リンクの巡回によって新しく登録してもらえることもありますが、サイトマップに載せておくほうがより確実です。
新しいページを早期に登録・反映できる
新しいページが出来た時に、改めてサイトマップに反映させるのも大事です。クローラーが巡回した時に、これは新しいページだと早い段階で認識をしてくれるようになります。
商品ページだけではなく、カテゴリーや特集ページなどの「新しいページ」はなるべく早く登録して反映させたいですよね。
このちょっとした手続きが大切で、後々の大きな差になって現れてきます。
どこまでページが登録されているか確認できる
サイトマップを提出することで、サイトマップ内のページ一覧がどこまで登録されているか「カバレッジ」から簡単に確認することができるのです。
例えば全部で10ページあるのに、カバレッジが8ページだと残り2ページが登録されていないことになります。この残りの2ページがどのページなのかすぐに特定でき、漏れているから登録してねと検索エンジンに申請することができるのです。
どこに提出すれば良い?
サイトマップの重要性が分かったと思いますが、ではこのサイトマップをどこに提出すれば良いのでしょうか?皆さんのよく知る検索エンジンはGoogleやYahooなどがあると思いますが、必要な範囲を解説していきます。
Googleへの登録は必須
皆さんよくご存知のGoogleですが、検索業界のシェアNo1の検索エンジンです。ここを外してしまうと意味がありません。一節によるとモバイル検索の75%がGoogleという調査結果も出ています。
Googleへのサイトマップ提出は「サーチコンソール(Search Console)」という、Googleが提供するツールを使って登録します。なお、このサーチコンソールは他の使い勝手も良いため(分析にも使えます)是非登録をして使ってください。
※このアカデミーでもサーチコンソールの活用方法などを説明する記事を別で書いていきます。
Yahooへの登録はいらない?
検索サービスと聞くと「Yahoo Japan」をイメージされる方も多いと思いますが、Yahooへのサイトマップ提出はいらないのでしょうか?
実はYahooは「Googleの検索エンジンのアルゴリズム」を使って、その上にYahoo検索というサービスを作っているのです。驚かれる方もいると思いますが、それだけGoogleの検索エンジンが支持されているのです。したがって、Googleへのサイトマップ提出をしておけば、Yahooへの登録は不要です。
なおGoogleの検索エンジンを使っているサービスは他にもあります。例えばiOSに標準で入っているブラウザのSafariも、標準の検索はGoogleを使って行われています。
その他の検索エンジンへの提出は任意
Google以外の検索エンジンをどこまで対策するかは、費用対効果を考えての対応になってきます。Googleに続いて業界シェアが高い順に簡単にご紹介していきます。時間がある方はお試しください。
Bing(マイクロソフト)
マイクロソフトが開発した「Bing」も日本国内ではある程度のシェアを持っています。というのも、パソコンでよく使われている「Windows10」に搭載されているブラウザの標準検索エンジンになっているからです。
Bingについても専用の登録ツールである「ウェブマスターツール(Webmaster tool)」を使ってサイトマップの提出が行えます。詳しくはこちらをご覧ください。
NAVER(主に韓国語向け)
韓国国内ではGoogleに続いて検索シェアを持っているNAVERです。韓国語向けの予約サイトを運営するのであれば、登録の価値はあるかもしれません。日本語でもサービスは行っていますが、あまり普及はしていないのが現状です。
なおNAVERは一般的なSEO対策が通用しにくく、独自文化であるNAVERブログやNAVERカフェなどを使った方が集客に有効になってきているようです。もしくは広告を使って有料で集客ということが主流になっています。
Baidu(中国語向け)
中国語圏ではGoogleを超えて圧倒的なシェアを持っているのがBaidu(百度)です。中国語向けの予約サイトを運営するのであれば、登録の価値はあるかもしれません。日本語でもサービスはしていますが、こちらもあまり普及はしていないのが現状です。
なおBaiduは中国ならではの様々な規制や利用方法があるため、利用される方は詳しく調べてからの利用をおすすめします。
提出方法
サイトマップはGoogleへの登録は必須、後は任意ということが理解できました。ここではGoogleへの具体的な登録方法を解説します。
なお、サイトマップの提出は「独自ドメイン」の利用が前提となっています。もしNutmegだけのサイトURLしか持っていない方は、先に独自ドメインへの切り替えを行ってください。
独自ドメインへの切り替えはこちら
サイトマップを作成する
まずは提出をするための元となる、サイトマップ本体を作成する必要があります。様々なサイトマップ作成ツールがあるので、好きなものを使ってサイトマップを作成しましょう。なお、Nutmegはこのサイトマップを自動で作成してくれる便利な機能があります。
一般的なサイトマップ作成方法
この時に気をつけたいのは、「XML形式」のサイトマップを作成することです。他には、優先度や最終更新日などの項目を含めるか表示されますが、特に気にしなくても大丈夫です。作成されたサイトマップを開くと、サイトに含まれるURLの一覧が表示されるので、この一覧に漏れがないか確認しましょう。
Nutmeg上のサイトマップ作成方法
Nutmegではこのサイトマップを自動で作成してくれる機能があるのです。予約サイトを立ち上げると、自動的にこのURLを使えるようになります。
https://{独自ドメイン}/sitemap.xml
※独自ドメインには取得したものを入れてください。
このURLを表示して、一覧に問題ないか確認しましょう。
サーチコンソール画面から登録する
サイトマップが作成できたら、次はGoogleへの登録です。「サーチコンソール」から提出を行うことができます。
まずはサーチコンソールの登録をする
サイトマップを提出するため、Googleのサーチコンソールへ登録を行います。こちらからGoogleサーチコンソールへアクセスしましょう。
なおサーチコンソールの登録には「Googleアカウント」の登録が必須になりました。まだお持ちでない方は、無料Gmailの取得などでGoogleアカウントを登録してください。
※Googleアカウントの取得方法はこちら
ドメインの所有権確認を行う
サーチコンソールの登録が出来たら、次はドメインの「所有権」の確認が必要です。登録しようとしているWebサイトのオーナーかどうか本当に確認するわけですね。ドメインかURLプレフィックスのどちらを使うか聞かれますので、お好きな方を使ってください。今回は「ドメイン」のパターンを解説します。
入力すると実際にドメインを保有しているか確認が必要です。画面に表示されるコードをコピーし、独自ドメインを取得したドメインサイトのDNSから設定を行う必要があります。手順はお使いのドメイン管理サービスによって違うため、各種サービスの設定方法をご確認ください。
具体的にはDNSに「TXT」レコードを登録するのですが、その際に下記の画面で表示されるレコードが必要になります。「コピー」ボタンがあるので、事前にコピーをすると設定が楽にできます。
DNSにTXTレコードを設定した後は「確認」ボタンを押しましょう。
最後に所有権の確認完了画面が出たら成功です。
サイトマップを提出する
サーチコンソールに無事に登録できたら、次はいよいよサイトマップの提出です。サーチコンソールのサイドバーにある「サイトマップ」をクリックします。
その後サイトマップのURLを入力する画面が出ますので、ここに先程確認したサイトマップのURLを入力しましょう。最後に送信を押します。
送付が完了すると、このように完了画面が表示されます。
エラーが出た場合は
もし提出時にエラーが出た場合は、エラーメッセージが表示されます。このように「最っとマップを読み込めませんでした」と出てくる場合はまだ完了できていません。
URLが間違っていないかなど確認し、改めて正しいサイトマップを送信しましょう。何回も同じエラーが出る場合は何か問題が起きている可能性があります。エラーメッセージに応じて原因を調べて解決しましょう。「サーチコンソール サイトマップ 問題」などで検索すれば、問題を解決するための手順が丁寧に書かれたサイトなどが表示されるので参考にしてください。
Nutmegのサイトマップは自動更新
無事にサイトマップの送信が完了したら、後はクローラーが定期的にこのサイトマップを読み込んでくれます。
本来は自分で新しいページが出来た都度、改めてサイトマップを作って更新する必要があります。しかし、Nutmegのサイトマップは新しいページが出来た時も、古いページがなくなった時もなんとサイトマップの内容を自動更新をしてくれます。とても便利な機能ですね。つまり一度サイトマップを提出しておけば、後は問題が起きない限りは放置しても大丈夫です。※問題が起きていないかは定期的にサーチコンソールにログインして確認してください。
まとめ
SEO対策の根幹となるサイトマップ提出の重要性と流れは理解いただけたでしょうか?一見面倒臭いように見えますが、一度登録することでサイト全体に大きなメリットが生まれます。予約サイトを立ち上げたら必ずやってもらいたい作業です。
こういった作業をより楽にできるよう、Nutmegのサイトマップは自動作成・自動更新という利用者に優しい作りになっています。一度提出をしてしまえば大丈夫です。
もし自分だけでサイトマップの提出が出来ない方がいれば、別途サイト設定も付いてくるスポットサービスも利用いただけます。特にドメインの所有権確認などはつまずく方もいると思いますので、必要に応じて検討してくださいね。